研究課題/領域番号 |
13671785
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
倉富 勇一郎 九州大学, 医学部・附属病院, 講師 (30225247)
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研究分担者 |
安松 隆治 九州大学, 医学部・附属病院, 医員(臨床) (00444787)
藤 賢史 九州大学, 医学部・附属病院, 医員(臨床)
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キーワード | 頭頸部癌 / 腺様嚢胞癌 / 神経周囲浸潤 / 細胞外マトリックス / コラーゲン / ラミニン / 基底膜 |
研究概要 |
本研究課題での研究を始めるにあたり、まず九州大学医学部耳鼻咽喉科研究棟内に動物飼育用のアニマルアイソレーターケージを設置し、ヌードマウスを中心に飼育を開始した.コンタミネーションなどの飼育上の問題を生じることなく、ヌードマウスの飼育が可能となった。この施設を用い、頭頸部癌の神経周囲浸潤モデルの作成を目指している。癌細胞として、頭頸部癌のうち神経周囲浸潤が高率にみられ、長期的な再発率が極めて高いヒト腺様嚢胞癌由来培養細胞を入手した。本細胞ををヌードマウス皮下に移植、in vivoで腺様嚢胞癌の神経周囲浸潤モデルを作成中である。腺様嚢胞癌細胞のみの移植では腫瘍が形成されないことがわかり、現在、細胞外マトリックスを豊富に含んだマトリゲルを同時移植し、腫瘍形成を図っている。 一方、患者から手術摘出した腺様嚢胞癌組織のパラフィン切片を用いて、細胞外マトリックスの発現を免疫組織化学的に検討した。まず基底膜の主要構成蛋白の一つであるIV型コラーゲンの発現を検討したところ、比較的少数の腺様嚢胞癌細胞の周囲にみられる豊富な間質内にIV型コラーゲンが強く発現していることが分かった。また、同じ切片内にみられた神経周囲基底膜にもIV型コラーゲンの発現がみられ、腺様嚢胞癌が神経周囲に接着、浸潤している場合、癌細胞周囲のIV型こコラーゲンと神経周囲のIV型コラーゲンが接触しており、細胞外マトリックス同士の相互作用により神経周囲浸潤が生じているのではないかと推測された。引き続いて、基底膜のもう一つの主要構成蛋白であるラミニンの発現とその生物学的意義について検討中である。
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