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2002 年度 実績報告書

加齢による聴覚機能の他覚的評価法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 13671801
研究機関順天堂大学

研究代表者

市川 銀一郎  順天堂大学, 医学部, 教授 (40053061)

研究分担者 西嶋 隆  順天堂大学, 医学部, 助手 (80266022)
小山 幸子  順天堂大学, 医学部, 助手 (30327803)
中野 牧子  順天堂大学, 医学部, 助手 (40276506)
細川 晃  順天堂大学, 医学部, 助手
キーワード頭頂部緩反応 / 耳音響放射 / 機能的MRI / 双極子追跡法 / 聴皮質 / 自発放電 / 音刺激
研究概要

聴覚機能の加齢による変化を非侵襲的に且つ他覚的に捉えることを目的に各種電気生理学的手法を用い検討した。加齢と共に高音部の難聴が進行し、語音明瞭度が低下する。更に耳鳴が随伴することが多い。まづ、双極子追跡法を用い単音刺激と語音刺激による頭頂部緩反応を検討した。双曲子は単音刺激で刺激反対側の側頭葉に、語音刺激では刺激側に関係なく左側頭葉に近似される傾向があった。
functional MRI(f MRI)を用い純音及び語音刺激による正常な脳機能活動を検討した。純音刺激では、10名の検討結果5名(1名は横側頭回にも)に上側頭回の信号増強が認められた。また、単音刺激では6名中3名に上側頭回(1名は中側頭回にも)信号増強が認められた。
動物実験により耳鳴と大いに関係する可能性のある自発放電活動について、強大音負荷により検討した。3つの聴覚皮質領、即ち、第一次聴覚皮質領(AI)、第二次聴覚皮質領(AII)並びに前部聴覚皮質領(AAF)における自発放電の変化を検討した。AI並びにAIIでは音負荷の前後で優位の差は認めなかったが、AAFでは優位の差を認めた。
加齢による内耳機能の変化を検討するため、成人と新生児・乳児の各種耳音響放射(OAE)を比較した。EOAEでは成人と新生児・乳幼児との間に優位の差を認めた。SOAEの有無については、いづれもSOAE陽性例がEOAEのresponse lebelが大であり優位差を認めた。周波数ごとのDPOAEでは新生児・乳幼児の方が優位差をもって成人より大であった。
年齢変化による聴覚障害を他覚的なデータをもって解明することは容易でない。部分的には今回のデータから明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ichikawa G: "The Cause and Examination of Hearing Loss"J M A J. 44(5). 208-213 (2001)

  • [文献書誌] 細川 晃, 芳川 洋, 鈴木美弥子, 和田明博, 市川銀一郎: "聴覚野におけるFMRIのtime intensity curveの意義について"第46回日本聴覚医学会. (発表). (2001)

  • [文献書誌] 徳丸隆太, 中川雅文, 小山幸子, 横井尚子, 市川銀一郎: "単音及び語音刺激による頭頂部緩反応の双極子の検討"Audiology Japan. 45. 697-703 (2002)

  • [文献書誌] 細川 晃, 芳川 洋, 鈴木美弥子, 和田明博, 市川銀一郎: "純音および単語刺激によるfunctional MRIの検討"Audiology Japan. 45. 716-724 (2002)

  • [文献書誌] 西嶋 隆, 芳川 洋, 藤本由紀子, 奈良林 修, 市川銀一郎: "成人と新生児・乳児における各種耳音響放射の相互関係について"Audiology Japan. 46. 66-73 (2003)

  • [文献書誌] 中野牧子, 市川銀一郎, Eggermont J.J.: "ネコ聴皮質の神経活動に対する強大音負荷の影響-自発放電活動の変化について-"(発表予定).

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2015-01-14  

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