研究概要 |
視神経疾患を経時的にモニターするうえで、従来自動視野計が用いられてきた。しかしその変化を評価するには、緑内障において最低1年以上の期間を要すことがわかっている。近年緑内障スクリーナーとして開発されたfrequency doubling perimetry (FDP)が緑内障性視野異常検出において鋭敏であることが判明している。緑内障において98%の異常検出、正常者で90%特異度であり、再現性を認めた。このFDPがモニターとしての可能性を探求する目的で本研究をすすめてきた。FDPは従来の視野計に慣れていても、学習効果があり、初回から2回目にその効果があり、モニターする上で、初回検査結果を省いた方がよいと考えられた(Fujimoto et al.,Am J Ophthalmol 2002)。またFDPは2回連続測定すると、疲労で感度低下することがわかった(Zhang Am J Ophthalmol 2003)。唯一眼では高感度となることもわかっている(Fujimoto et al.,Am J Ophthalmol 2003)。モニターとしては、変動が問題となるが、従来の視野計と短期、長期にわたってほぼ同様であった(Minowa et al.,Chiba Medl J 2003)。治療効果については手術、薬物治療によって試みているが有効なデータは得られていない。
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