研究概要 |
1)糖尿病モデル動物の作製 6〜8週齢の雄性SD系ラットに催糖尿病薬であるSTZを6mg/0.1ml/100g体重の割合いで静注した.同動物は2日後には血糖値が上昇し,2〜3カ月で水晶体の白濁を認め,白内障が誘発できた.肉眼所見をデジタルカメラで撮影し,結果は備品として購入したノート型パソコンにデータ保存した. 同実験動物や対象実験動物を深麻酔下に左心室より備品として購入した低流量型ペリスタポンプを用いてゆっくり灌流固定し,網膜組織や水晶体を摘出し凍結,あるいはアルコール固定後試料とした. 2)マレイン酸イルソグラジンの投与 マレイン酸イルソグラジンを6.7μg/0.3ml/100g体重になるよう溶解し毎日1回経口投与した.それ以外の食餌,水は自由摂取とし,実験群として以下の4群を用意した. (1)STZ注射,1週間前より連日イルソグラジン投与群(2)STZ注射日より連日イルソグラジン投与群(3)STZ注射日より連日水投与群(4)生理食塩水注射,連日水投与群イルソグラジンの血中濃度の検定が必要だったかもしれない. 3)解析 正常ラットと糖尿病ラットからの眼球組織(水晶体,網膜)を摘出後,固定・凍結切片を作製し,抗Cx32,Cx43,Cx50抗体でギャップ結合の染色を試みた.しかし,眼球組織の包埋が困難で,かつ軟部組織と硬組織が混在し,現在も切片作成を試行している. なお,凍結組織保管のためのディープフリーザーを備品として,購入予定だったが交付予算額との兼ね合いから購入を見送った.
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