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2001 年度 実績報告書

眼球形態形成過程におけるアポトーシス制御因子の意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13671848
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

松永 紀子  名古屋市立大学, 医学部, 助手 (20315906)

研究分担者 小椋 祐一郎  名古屋市立大学, 医学部, 教授 (70191963)
桜井 英二  名古屋市立大学, 医学部, 助手 (30305528)
キーワード水晶体発生 / アポトーシス / TUNEL法 / レチノイン酸 / 催奇形因子
研究概要

研究期間の前半ではマウス正常眼球発生過程におけるアポトーシス細胞とそれを缶御する各種アポトーシス制御因子の局在を観察した。妊娠9〜15日のC57BL/6NJCLマウスを屠殺して胎仔を取り出し光学顕微鏡で観察した。アポトーシスの検出にはTUNEL(deoxy uridine triphosphate-biotin nick end labeling)法を用いた。水晶体板から水晶体窩、さらに水晶体胞へと嵌入する際に表面外胚葉の嵌入部遠位端にアポトーシスが認められ、表面外胚葉が水晶体板という二次元的構造物から水晶体窩、水晶体胞と言う三次元的構造へと短時間に劇的に形態学的変化を遂げるためにその嵌入する辺縁部の表面外胚葉では活発な細胞増殖とともにアポトーシスによる生理的な細胞死も必要であると考えた。
研究期間の後半では、妊娠マウスに強力な催奇形因子であるレチノイン酸を投与して、ヒト眼先天異常の実験モデルをその胎仔マウスに成立させた。実験動物にはC57BL/6NJCLマウスを用いた。とうもろこし油に溶解した全トランス型レチノイン酸10.0mg/kg(RA群)、あるいは同油に溶解したβ-thujaplicin280mg/kg(TH群)あるいは同油のみ(対照群)を、妊娠7日の母獣の腹腔内に注射し妊娠18日に母獣を屠殺して胎仔を取り出し光学顕微鏡で観察した。マウスの胎仔死亡率は、RA群9.3%、TH群9.8%、対照群2.2%で各群に有意差はなかった。臨床的にPeters奇形に相当する水晶体胞分離不全は、RA群26.9%、TH群10.9%、対照群2.2%で、対照群に比較してRA群、TH群で有意に高率に発症していた(p<0.05)。今回の研究では妊娠7日のマウスに催奇形性因子レチノイン酸を投与すれば、低い胎仔死亡率でPeters奇形に相当する水晶体胞分離不全を高率に成立させることができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 松永紀子: "多彩な眼異常を伴ったPeters奇形の病理組織学的検討"臨床眼科. 55・7. 1397-1400 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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