研究課題/領域番号 |
13671851
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
梯 彰弘 自治医科大学, 医学部, 助教授 (30296123)
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研究分担者 |
川上 正舒 自治医科大学, 医学部, 教授 (40161286)
黒木 昌寿 自治医科大学, 医学部, 助教授 (90215096)
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キーワード | 糖尿病網膜症 / 糖尿病動物モデル / 糖尿病 / スルホニルウレア / 血管新生緑内障 / 糖尿病白内障 / SDTラット / STZラット |
研究概要 |
1.研究の目的 糖尿病網膜症はレーザー治療や硝子体手術の進歩にもかかわらず年々増加の一途を辿っており、相変わらず中途失明の第一原因となっている。DCCTやKumamoto Studyで示されたように糖尿病初期から厳格な血糖コントロールを行えば網膜症の発症、進展を抑制できる。しかし現実には多くの症例で厳格な血糖コントロールは困難で、糖尿病治療を続けているにもかかわらず網膜症などの糖尿病合併症が進行する。従って合併症としての網膜症をターゲットにした薬物治療が望まれている。この目的を達成するためには1)糖尿病網膜症発症から進行、増殖性変化にいたるまでのメカニズムを解明すること、2)その網膜症発症、進行のメカニズムに沿った薬剤の開発、3)薬剤の効果を検討しうる網膜症動物モデルの開発、以上の3項目が必要である。 2.平成14年度の研究実績 1)網膜症動物モデルの開発 SDTラットの糖尿病網膜症の進行を蛍光眼底造影検査の手法を用いて評価した。ヒト糖尿病網膜症に頻繁に認められる蛍光色素の漏出や網膜血管の無環流領域が認められることを確認した。一方ストレプトゾトシンによる実験糖尿病ラットをBNラットを用いて作製し初期糖尿病網膜症のモデル動物として利用した。 2)糖尿病網膜症をターゲットとした薬剤 SDTラットにおいてアミノグアニジン(抗AGE剤)とプロブコール(抗酸化剤)を餌として投与し、その治療効果を蛍光眼底造影検査にて評価した。アミノグロニジンは白内障および網膜症に対し抑制的に働くが、プロブコールでは白内障および網膜症に対する効果がほとんど認められないことが明かとなった。
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