平成15年度 1.本邦の小学校1〜6年生において平成13年度に使用された教科書324冊のうち、平成13年度および平成14年度に調査を行った249冊を除いた、残りの75冊について、表示色の調査・解析を行い、先天色覚異常者にとって判別しにくいと考えられる色表示24箇所を抽出した。これらの色表示の色度を、ミノルタ製分光測色計CM-3600dを用いて測色し、CIE1931表色系色度図上にプロットし、第1および第2色盲の混同色軌跡との検討を行った。これらの結果を、平成13年度および平成14年度の結果とあわせて、解析を行った。その結果、先天色覚異常者にとって識別困難と考えられる色表示の組合せが確認された。 2.今年度は、さらに、本邦の小学校1〜6年生で使用されている教科書324冊において、色表示以外の補助表示は併記されているものの色表示の色の組合せが先天色覚異常者にとって判別しにくいもの、および、色に関する設問や課題が先天色覚異常者にとっては不適当と考えられるものについても調査・解析を行い、先天色覚異常者にとって判別しにくいと考えられる色表示や設問・課題を、それぞれ166箇所および58箇所抽出した。これらの色表示の色度を、ミノルタ製分光測色計CM-3600dを用いて測色し、CIE1931表色系色度図上にプロットし、第1および第2色盲の混同色軌跡との検討を行った。その結果、先天色覚異常者にとって識別困難と考えられる色表示の組合せが確認された。
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