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2001 年度 実績報告書

唾液腺腫瘍での細胞接着分子発現の変化が多彩な形態形成や生物学的態度に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 13671905
研究機関広島大学

研究代表者

小川 郁子  広島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70136092)

研究分担者 佐藤 淳  広島大学, 歯学部, 助手 (70335660)
宮内 睦美  広島大学, 歯学部, 助教授 (50169265)
高田 隆  広島大学, 歯学部, 教授 (10154783)
キーワード唾液腺腫瘍 / 細胞接着分子 / 基質産生 / in vitro
研究概要

科学研究費補助金の交付が約半年遅れたため、成果を発表するまでには至っていないが、主に正常唾液腺ならびに各種唾液腺腫瘍組織、多形性腺腫の培養細胞を用い、以下の成果を得た。
1.免疫染色により各種細胞接着分子の発現を調べた結果、正常唾液腺では、E-cadherin,β-catenin, CD44v9のいずれも導管上皮細胞、腺房細胞の細胞膜に明瞭に発現され、これらが細胞間の接着に関わっていることが明らかになった。一方、腫瘍組織では、腫瘍型により発現程度が異なり、腫瘍性筋上皮細胞の関与のないWarthin腫瘍、粘表皮癌では強い発現が見られたのに対して、多形性腺腫では充実性増殖部でも発現の低下が見られ、間葉様組織への化生を伴う前に、すでに腫瘍性筋上皮細胞間の接着性が減弱していることが示唆された。
2.腺様嚢胞癌では、上記の細胞接着分子の発現程度と転移の有無との間に関連性は認められず、転移には脈管侵襲性などに影響を与える他の因子の関与が大きいことが示唆された。
3.増殖因子に対するレセプターの発現は、正常組織よりも腫瘍で亢進していることが確認され、基質産生との関連性を検討中である。
4.2つの多形性腺腫より分離した腫瘍細胞にhTERTを導入し、継続的に増殖可能な細胞の樹立に成功した。これらの細胞は、まだヘテロな状態ではあるが、分泌上皮と腫瘍性筋上皮への異なった分化を示す細胞を含むことを確認しており、これを用いて細胞接着分子の発現と基質産生との関連性を調べるモデルになると期待される。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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