研究課題/領域番号 |
13671911
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
天野 滋 明海大学, 歯学部, 助教授 (90167958)
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研究分担者 |
竹下 玲 明海大学, 歯学部, 助手 (70236454)
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キーワード | Porphyromonas gingivails / HSP / bone resorption / T cell / ODF |
研究概要 |
歯周疾患における破骨細胞性骨吸収には、歯周病関連細菌の構成成分であるLipopolysaccharide (LPS)や線毛が関与していることが知られているが、最近分子シャペロンとして機能するheat shock protein (hsp)が、破骨細胞形成に関与して骨吸収を引き起こすことが報告された。歯周病原性菌Porphyromonas gingivalisもhuman hsp60と同様なP. gingivalis groELを有することが知られていることから、P. gingivalis groELの破骨細胞性骨吸収誘導能を検討した。 P. gingivalis groELタンパクは、P. gingivalis ATCC 33277 genomic DNAからgroELをPCRで増幅し、pBAD-TOPOにligationし、C末端にV5/His tagが融合したタンパクとして作製した。骨吸収実験は、妊娠14日目 ddyマウス胎児頭蓋冠骨細胞を用い、吸収窩の数を算定し骨吸収活性とした。T細胞は、セルソーターで分取した純度95%以上のαβT細胞およびγδT細胞を用いた。RANKL遺伝子発現は、TaqMan probeを用いたリアルタイムRT-PCRで検討した。 その結果、頭蓋冠骨細胞をP. gingivalis groELで刺激してもほとんど骨吸収刺激作用が認められなかったが、γδT細胞共存下においてP. gingivalis groELで刺激したところ、骨吸収刺激作用が認められた。この骨吸収活性はαβT細胞共存下では認められなかった。このγδT細胞共存下でのP. gingivalis groEL刺激による骨吸収活性は、OCIF添加によって抑制された。(4)P. gingivalis groEL刺激によって、γδT細胞からRANKLの遺伝子が誘導された。 以上の結果から、P. gingivalis groELによる骨吸収刺激作用には、γδT細胞から誘導産生されるRANKLが重要な役割を演じていることが強く示唆された。
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