研究概要 |
平成13度は,以下の研究結果を得た. 1.テネイシンCおよびXのプライマーの設計 Gene Bankより,テネイシンC(U15550)およびX(∪24489)のmRNAシークエンスを取得した.これらのシークエンスをもとにテネイシンCのセンスプライマー(5'-TTCAATCTCTCCTGGACAGCTACCG-3'),アンチセンスプライマー(5'-ATAAGTAATCCGGAAACTCTCCACCTGA-3'),テネイシンXのセンスプライマー(5'-ACTGACGGAGGAGGTTGGCT-3'),アンチセンスプライマー(5'-GGCTTCCTCGGTGAGCTAGG-3')を設計した. 2.プローブの作製 作製したプライマーを用いてPCRを行い,テネイシンCのプローブ(600塩基対)とテネイシンXのプローブ(654塩基対)を作製した.これらのプローブをプラスミド(pGEM T Easy Vector)に挿入し,形質転換により大腸菌JM109に挿入した.形質転換した大腸菌は培養後ブラスミドを回収し,ブラスミドよりプローブを精製し,シークエンスにより目的のプローブが挿入されたことを確認した. 目的のプローブを用いて,ノーザンブロット法によりラット心筋RNA中のテネイシンXの発現量を調べ,成長発育期の段階で変化みられることを明かにした.この結果は,2002年第107回解剖学会(静岡浜松医科大学,3月)で発表した. このことから,平成14年度は計画に基づき,ラット口腔領域の筋についてテネイシンCおよびXについての転写レベルでの測定をノーザンブロット法,さらにはin situ hybridization法等を用いて行っていく予定である.
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