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2004 年度 実績報告書

S.mutans gbpC遺伝子のGcrR蛋白による発現調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13671952
研究機関東京歯科大学

研究代表者

佐藤 裕  東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (70085827)

キーワードS.mutans / gbpC / グルカン / 一塩基多型 / コラーゲン結合アドヘシン / wall-anchored protein / 細菌性心内膜炎 / S.macacae
研究概要

昨年度までの研究の結果,GbpCタンパクをコードする遺伝子変異のためこれを欠失しているS.mutansの株が自然環境中の存在していることが分かり,それらの株の一つZ1株においてはコラーゲン結合タンパクをコードする新奇遺伝子cnmが保有されていることが分かった.またこの遺伝子は,ゲノムプロジェクトで用いられたS.mutans UA159株をはじめ多くの代表的菌株には存在しなかった.そこでS.mutans臨床分離株(血清型c型39株,e型12株,f型7株)の58株および血清型判定不能であった2株(OM42x, OM98x)についてcnm遺伝子の保有・非保有を調べた.その結果,調べた60株のうち,22株がcnm遺伝子陽性株であった.c型株,e型株ではそれぞれ,25%,35%という保有率であったが,血清型f型7株については調べた全てが陽性株であった.コラーゲンアドヘッシンタンパクは,細菌性心内膜炎の原因菌でもあるS.mutansの新たに見つかった株特異的な病原因子と考えられた,また,S.mutansの19株のgbpC遺伝子塩基配列を決定比較したところ,この遺伝子には1塩基多型が認められた.それらは1752塩基のgbpC遺伝子全領域にわたって分散して認められたが,100塩基ないしそれ以上の保存された領域も4カ所で認められた.この保存された領域にPCRプライマーを設計しStreptococcus macacaeの染色体DNAを鋳型にして増幅を試みたところ増幅産物を得た.更にこの領域の前後にわたるオープンリーディングフレームの塩基配列を決定しその特徴付けを行い,これはS.macacaeにおけるgbpC遺伝子ホモログであることが分かった.更に,この配列とS.mutansのgbpC遺伝子塩基配列を参考にして設計したプライマーにより他の全てのミュータンスレンサ球菌から増幅産物を得た.今まで,S.mutansだけにしか報告のなかったgbpC遺伝子は,全てのミュータンスレンサ球菌でそのホモログが存在することが示唆された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Single nucleotide polymorphisms detected in the gbpC gene coding region of Streptococcus mutans2005

    • 著者名/発表者名
      Y.Sato, K.Okamoto-Shibayama, A.Kagami, Y.Yamamoto, H.Kizaki
    • 雑誌名

      Journal of Oral Biosciences 47・2(印刷中)

  • [雑誌論文] Application of in vitro mutagenesis to identify the gene responsible for cold agglutination phenotype of Streptococcus mutans.2004

    • 著者名/発表者名
      Y.Sato, K.Okamoto, A.Kagami, Y.Yamamoto, K.Ohta, T.Igarashi, H.Kizaki
    • 雑誌名

      Microbiology and Immunology 48・6

      ページ: 449-456

  • [雑誌論文] Streptococcus mutans Strains Harboring Collagen-binding Adhesin.2004

    • 著者名/発表者名
      Y.Sato, K.Okamoto, A.Kagami, Y.Yamamoto, T.Igarashi, H.Kizaki
    • 雑誌名

      Journal of Dental Research 83・7

      ページ: 534-539

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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