研究課題/領域番号 |
13671972
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
佐藤 強志 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (90136888)
|
研究分担者 |
新田 哲也 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10325813)
末永 重明 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (00136889)
川畑 義裕 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (70274842)
馬嶋 秀行 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (60165701)
|
キーワード | 99m-Tc-MIBI / 201-TlCl / 悪性腫瘍 / P-糖蛋白 |
研究概要 |
頭頚部腫瘍について99m-Tc-MIBIシンチグラム(扁平上皮癌15例)、201-TlClシンチグラム(良性腫瘍10例、高分化腫瘍57例、中等度分化腫瘍26例、低分化腫瘍7例)を実施した。撮像は99m-Tc-MIBI、201-TlClの静注3分から5分後(初期ダイナミック)と2.5時間後(後期ダイナミック)に行ない、各々において、対照部に対する病変部の集積の比を求めた(初期集積比、後期集積比)。さらに初期集積比に対する後期集積比を求め腫瘍集積率として評価した。また、P-糖蛋白発現は唾液腺腫瘍(良性16例、悪性14例)、扁平上皮癌(高分化腫瘍7例、中等度分化腫瘍6例、低分化腫瘍7例)について免疫組織化学染色を実施し、染色度を3段階(score-0、score-1、score-2)に評価した。99m-Tc-MIBIシンチグラムでは口腔扁平上皮癌15例すべてにおいて、腫瘍集積率は1以下の値を示し(mean±SD=0.853±0.067)、後期集積比の低下傾向を示した。201-TlClシンチグラムでは腫瘍集積率(mean±SD)は良性腫瘍で0.75〜0.93(0.81±0.06)、高分化腫瘍で0.78〜1.24(1.01±0.10)、中等度分化腫瘍で0.91〜1.42(1.09±0.13)、低分化腫瘍で1.05〜146(1.24±0.14)を示し、悪性腫瘍で大きな値を示し、悪性度と相関して大きな値を示した。P-糖蛋白発現(mean±SD)は唾液腺腫瘍では良性で0.75±0.19、悪性腫瘍で1.36±0.12であった。扁平上皮癌では高分化腫瘍で0.71±0.36、中等度分化腫瘍で0.83±0.40、低分化腫瘍で1.60±0.24であり悪性腫瘍、とくに低分化腫瘍で高い発現を示す傾向が見られた。
|