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2002 年度 実績報告書

歯周病原菌定着因子のリガンド相互作用解析に基づいた病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13671982
研究機関日本大学

研究代表者

柴田 恭子  日本大学, 松戸歯学部, 講師 (90133438)

キーワードPorphyromonas gingivalis / 赤血球凝集活性 / インフルエンザ / ヘミン結合 / HBP35 / チオレドキシン
研究概要

(1)平成13年度の研究において、EBVによる不死化を利用してヒト血液から抗体産生細胞をスクリーニングし、一方、ヒト型抗体遺伝子トランスジェニックマウスに免疫し、P. gingivalisのヘマグルチニンによる赤血球凝集活性を抑制する抗体産生クローンを得ている。本年度では、これらの抗体が認識するP. gingivalisの菌体表層分子の構造・機能ドメインを明らかにすることを計画した。患者血液中に存在する抗体(EBVを用いた方法)は、実験的にはP. gingivalisのヘマグルチニン分子を認識し、赤血球凝集活性を抑制する作用を示しながらも、異なった分子を認識している可能性がある。すでに当研究室で明らかにしている、P. gingivalisヘマグルチニンの活性抑制抗体が認識する、特異的な分子内配列PVQNLTについて検索を行った結果、インフルエンザウィルスのヘマグルチニン分子内に似た配列が存在していることが明らかとなった。インフルエンザウィルスのヘマグルチン活性の抑制実験及び、感染阻害実験を行った結果、A型(H3N2)の活性のみを阻害し、また、特定の年に流行したインフルエンザのみ阻害が認められた。特定の年の流行株のヘマグルチニン中にはPVQNLTと相同の配列が認められるが、それ以外の年の流行株中では、その部位が変異していることが判明した。これらのことから、インフルエンザとP. gingivalisの感染は相互に関与する可能性が示唆された。
(2)P. gingivalisの定着に関わる分子である共凝集因子が、ヘミン結合タンパク質であることが判明し、あらたにHBP35と命名した。また、このヘミン結合には、本分子中のシステイン残基が深く関与することが明らかとなった。さらに、本分子中にはチオレドキシン活性中心配列が存在し、本分子の機能に深く関与することが推測された。解明をめざし解析中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yasuko Shibata: "A 35-kDa co-aggregation factor is a hemin binding protein in Porphyromonas gingivalis"Biochemical and Biophysical Research Communications. 300・2. 351-356 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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