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2001 年度 実績報告書

舌発がんに係るペロキシゾーム増殖活性受容体の発現とリガンドによる発がん防御

研究課題

研究課題/領域番号 13671986
研究機関金沢医科大学

研究代表者

田中 卓二  金沢医科大学, 医学部, 教授 (40126743)

研究分担者 土井田 誠  岐阜大学, 医学部, 助手 (90313890)
甲野 裕之  金沢医科大学, 医学部, 講師 (20221236)
キーワード舌発がん / ペロキシゾーム増殖活性受容体 / リガンド / 発がん防御 / 舌がん培養株 / 増殖抑制 / 細胞周期修飾 / アポトーシス
研究概要

ペロキシゾーム増殖活性受容体(PPARs)の舌発がんにおける関与とそのリガンドによる発がん制御の可能性を探るためのin vitro、in vivo実験を開始した。現在までに得られた結果を下記にまとめる。
1.ヒト舌扁平上皮がん培養株HCS-2、NAを用いてPPARγの発現をmRNAレベル、蛋白レベルで測定した。同時に、PPARγリガンド(troglitazone)を添加して、PPARγ発現や増殖能に与える影響、細胞周期に与える影響を検討した。その結果、PPARγは両細胞株で発現しでいたが、その発現はHCS-2で弱く、NAで強かった。Troglitazoneの添加によりHCS-2は高濃度(40〜50μM)添加でのみ増埴を抑制することができたが、NAに対しては用量相関を持ってその増殖を抑制することができた。FCM解析による細胞周期解析でもG1 arrestとapoptosis誘導がHCS-2で軽度ながら認められ、NAでは顕著に観察できた。そこで、COX-2発現を検討したところその発現はHCS-2に比べNAに強く認められた。現在、両細胞株のPPARαの発現を解析中である。また、NF-κBとiNOS発現についても解析中である。
2.in vivo実験では雄性F344ラットを用い、4NQO誘発舌発がんモデルを使用してPPARγのリガンド(troglitazone、pioglitazone)、PPARαのリガンド(bezafibrate)をイニシエーション相、プロモーション相に混餌投与(100ppmないし500ppm)する動物実験を開始した。実験は32週で終了の予定であるが、現在20週を経過しており順調に推移している。実験終了時には舌腫瘍や前がん性病変の発生頻度の解析とともに舌病変(腫瘍、前がん性病変)と舌の非病変部におけるPPARγ、PPARαの発現を免疫組織学的、分子病理学的に解析する予定である。加えて、COX2、iNOS発現についても解析しPPARs発現との係わりも追求したい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Tanaka T, et al.: "Chemoprevention of colon carcinogenesis by dietary non-nutritive compounds"Asian Pacific Journal of Cancer Prevention. 2・3. 165-177 (2001)

  • [文献書誌] Kohno H, Tanaka T, et al.: "Inhibitory effect of mandarin juice rich in β-cryptoxanthin and hesperidin on 4(methylnitrosamino)-1-(3-pyridyl)-1-butanone-induced purnonary tumorigenesis in mice"Cancer Letters. 174・2. 141-150 (2001)

  • [文献書誌] Suzui M, Tanaka T, et al.: "Different mutation status of the β-catenin gene in carcinogen-induced colon, brain and oral tumors in rats"Molecular Carcinogenesis. 32・4. 206-212 (2001)

  • [文献書誌] Yoshitani S, Tanaka T, et al.: "Chemoprevention of azoxymethane-induced rat colon carcinogenesis by dietary capsaicin and rotenone"International Journal of Oncology. 19・5. 929-939 (2001)

  • [文献書誌] Toida M, et al.: "Analysis of genetic alterations in salivary gland tumors by comparative genomic hybridization"Cancer Genetics and. Cytogenetics. 127・1. 34-37 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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