研究分担者 |
泉 雅浩 愛知学院大学, 歯学部, 助教授 (40212956)
後藤 真一 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (30319206)
佐久間 重光 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (80271386)
有地 榮一郎 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (00150459)
川俣 明敏 朝日大学, 歯学部, 助教授 (30195143)
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研究概要 |
Myofascial pain dysfunction syndrome(MPD)に代表される咀嚼筋の疼痛発現のメカニズムの一端を解明するために,咀嚼筋の血流動態に着目し症状との関連について検討を行った.既存の超音波断層装置(Logiq700)を用いて,健常ボランティアを対象に咬筋および側頭筋の血流動態と厚み,咬合力,Visual Analog Scale(VAS)による痛みの程度を検討した結果,咬筋に分布する顔面動脈の,咬みしめ終了直後における血流速が痛みに関連することを確認し,咀嚼筋の状態・症状を示す指標となりうる可能性を示唆した(Ariji Y, et al. Arch Oral Biol 46:1059-1064,2001).この結果を,第13回国際顎顔面放射線学会(グラスゴー・イギリス)で発表した. つぎに,MPD患者を対象に上記の方法によって資料を収集し健常例との比較検討の結果,MPD患者の咬筋の安静時筋幅は厚く,咬合時筋幅の増大率は小さく,顔面動脈の血管径および最大血流速は有意に小さいことを明らかにした(第42回日本歯科放射線学会総会,2001年10月). さらに,MPD患者に対してスプリント治療を施行し,咀嚼筋の変化を治療前後で比較した結果,一部の咬筋では筋束の間に見られるechogenic bandのpatternが変化し,その多くに症状の改善がみられ,治療後における筋幅の変化の違いにより,症状の改善が異なることが確認できた(日本歯科放射線学会 第7回臨床画像大会にて発表予定,2002年4月).これらの結果より,超音波ドップラ法は,治療効果判定にある程度有効な手法であることが確認できた. 次年度は,治療法の違い,すなわちスプリントの種類による咀嚼筋・症状への影響も考慮し,スプリント治療法の確立をめざす.
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