研究課題/領域番号 |
13671989
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
古跡 孝和 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (40121818)
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研究分担者 |
井上 雅裕 大阪歯科大学, 歯学部, 助教授 (50159993)
林 靖久 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (90164970)
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キーワード | 唾液腺腫瘍 / 耳下腺 / 顎下腺 / MRI検査 / MR-Sialography / 核酸協調画像 / 唾液腺造影検査 |
研究概要 |
この1年間に唾液腺疾患およびその周囲の疾患の63症例に実施されたMRI検査について撮像シーケンスの検討を行った.結果、唾液腺疾患およびその周囲の疾患におけるMRI検査の撮像プロトコールは、冠状断のT_1強調像,T_2強調像、T_2強調像の脂肪抑制像と前額断のT_2強調像を基本として撮像し、管系に問題が有る症例や腫瘍性病変では、MR-Sialography(以下、MR-Sialo.)および3D像の撮像を追加することに統一して撮像を実施することに決定した. MR-Sialo.は、ゴイルはQHNVまたはDUALを用い、水を強調したT_2(FSE TR/SE:7000/336)の1スライス像(20mm厚)が描出率も高く撮像時間も比較的短時間であった.本シークエンスで84腺に対し撮像を行った結果、全く像が確認できなかったものは4腺であった.また、耳下腺、咬筋の厚みや耳下腺管と耳下腺の位置的関係によっては耳下腺管中央部の表現が省略されことが確認された. MR-Sialo.と唾液腺造影像の両者の検査が実施されたのは、15症例でその多くは両者とも類似していたが、一致しなかったものも4症例にみられ今後の検討課題とされた. 唾液腺疾患に拡散協調画像を利用:MRI検査は細胞外の静止した液体を対象としていたが、拡散協調画像は細胞内および組織間隙液体の分子運動を画像化するのもで、唾液腺の急性期の炎症像や退行性病変などの判断に有効と考えていた.しかし、当院で使用した拡散協調画像シークエンスでは画像の変形が大きく大唾液腺の位置および腫瘍局在の判定が困難であり現状では、唾液腺疾患には不向きであった.また、メーカーからの無償提供が中止され来年度の使用は行えない状態であり、今回の対象シーケンスより除外して研究を進める.その代替えの手段として造影MRI検査の導入などを検討している.
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