研究分担者 |
菊池 正浩 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (90337163)
南 清隆 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (10326697)
久保田 稔 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (10005100)
長岡 真一 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (90347881)
橋本 正則 北海道大学, 歯学部, 助手 (00337164)
|
研究概要 |
試作石膏系吸収性補填材の基礎的性質を検索した.その結果,試作石膏系吸収性補填材は,市販石膏系吸収性補填材よりも純度が高く,硬化体はポーラスで,崩壊率も高かったことから,生体内における吸収速度が市販石膏系吸収性補填材と異なる可能性が示唆された.以上については,日本歯科保存学会誌に発表済みである. さらに,生体反応を検索するために,ラット根尖部に試作石膏系吸収性補填材を充填し,根尖周囲組織の反応について病理組織学的に検討し.生体親和性に優れるとされる強化型ユージノールセメントと比較した.その結果,試作石膏系吸収性補填材は良好な組織反応を示し,強化型ユージノールセメントよりも生体親和性が高いことが示唆された.また,試作石膏系吸収性補填材は強化型ユージノールセメントよりも生体内で早く吸収されることが示唆された.以上については,日本歯科保存学会(平成14年5月)にて発表した. また、ラット皮下埋入試験、直接覆髄を行い、試作石膏系吸収性補填材あるいは本材にrh-BMPを添加した際の組織刺激性、硬組織誘導能を検討した。皮下埋入試験の結果では、組織刺激性は低く、rh-BMPを無添加でも、異所性の硬組織誘導能を有していた。rh-BMPを添加することで、硬組織形成の速度、あるいは量が増加した。しかし、直接副髄においては中度の炎症性細胞浸潤を認め、試作石膏系吸収性補填材に何らかの改善が必要であると思われた。
|