研究概要 |
当年度はまず,初年度に考案した,歯根膜感覚(Foilテスト),筋感覚(Stickテスト),顎関節(TMJテスト),感覚.粘膜感覚(Sterognosisテスト)の4つの感覚を対象とした診査システム(平成13年度報告書参照)の改良・手順の標準化を行い同シス払を完成した.次に本システムを用いて正常被験者15名を対象に感覚テストを用いMean+/-SDの範囲を求め,この値は統計的に正常者の70%をカバーするため,咬合感覚検査値の正常者の標準値とした.以下にその結果を示す. Foilテスト 被験歯種:中切歯.左右は8μのアルミ箔で引き抜き試験を行い咬合関係が緊密な側,生活歯.動揺度が小さい等の基準で選択 検査機器:8μ〜32μの4μ間隔のアルミ箔7種類とアルミ箔のなしの計8種類のホルダー 被験動作:切端咬合位にて2秒間咬合,回答:箔を咬んでいると感じたら"ある",咬んでないと感じたら"ない" 解析:discending methodとascending methodを用いた閾値の決定.標準値:8.8+/-6μm Stickテスト 被験歯種:Foilテストと同様 検養機器:標準ブロック10mm,標準より厚いテストブロック,薄いテストブロック各6個計13個 被験動作:最初に標準のブロックを咬み,次にテストブロックを2秒間咬む 回答:テストブロックが標準と比べて"同じ","厚い","薄い"解析:Foilテストと同様 標準値:厚いテストブロック:0.82+/-0.2mm,薄いテストブロック:O.41+/-0.2mm Sterognosisテスト 検査機器:丸,楕円,三角.正方形.長方形の5種類のsample pieceと大小2種類のtest piece 被験動作:test pieceを舌の上にのせ,口の中で形を30秒間で感知する.テストは5種類各4回ずつ乱数表にてランダムに合計20回施行 回答:sample pieceを選択,解析:正解率,標準値:小ピース正解率:70+/-20%,大ピース正解率:96+/-12% TMJテスト 被験歯種:Foilテストと同様 被験動作:術者の管理下,20mm開口し,最大開口した後,自力で20mm開口位をとらせる 回答:開口量測定,解析:開口量,標準値:0.19+/-0.2mm
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