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2001 年度 実績報告書

骨補填材用キトサンフィルムへのCo^<60>γ線照射による材質変化及び生体反応について

研究課題

研究課題/領域番号 13672064
研究機関松本歯科大学

研究代表者

伊藤 充雄  松本歯科大学, 付置研究所, 教授 (70064681)

研究分担者 溝口 利英  松本歯科大学, 付置研究所, 助手 (90329475)
キーワードキトサン / Co^<60>γ線 / 天然高分子 / 滅菌 / 照射
研究概要

実験に用いた脱アセチル化度70%(D70)、85%(D85)と99%(D99)のキトサンの分子量は、照射前がD70は2.4×10^6、D85は1.9×10^6、そしてD99の分子量は1.1×10^6であった。Co^<60>γ線を照射した分子量は、D70が3.4×10^5、D85は、3.0×10^5、そしてD99は2.5×10^5であった。γ線を照射することによって、キトサンの分子量は減少する傾向であった。色彩変化においては、L^*はγ線を照射すると、D70、D85とD99はすべて大きくなる傾向であり、これは明るくなることを示していた。a^*については、D99の照射前後の差が大きく、緑色を帯びる傾向を示していた。一方、照射前のD70のb^*は5.8であり、D85は4.6、そしてD99のb^*は6.1であった。照射後のD70のb^*は25.3、D85は18.8、そしてD99のb^*は12.6であった。これの結果は、すべてのキトサンが黄色味を呈する傾向を示すものであった。
引張強さについては、D70の照射前では126gf/mm^2であり、照射後は28gf/mm^2であった。D85の照射前の引張強さは83gf/mm^2であり、照射後は102gf/mm^2であった。ついで、D99の照射前の引張強さは、67gf/mm^2であり、照射後は68gf/mm^2と照射前後の引張強さは差が認められなかった。しかし、D70は大きく引張強さは減少する傾向を示した。D85とD99はD70とは逆に、照射後の引張強さは大きくなる傾向を示した。伸びは、D70は大きく減少し、D85とD99は、わずかに減少する傾向であった。フィルムにCo^<60>γ線を照射することによって、引張強さは、脱アセチル化度が低いと、大きく減少する傾向を示し脱アセチル化度が高いと、引張強さは大きくなる傾向を示した。しかし、伸びはすべて減少し、もろくなる傾向であった。今後、動物実験をする予定である。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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