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2002 年度 実績報告書

口腔内へ移植した遊離皮弁における生体防御機構:樹状細胞とケモカインシステム

研究課題

研究課題/領域番号 13672078
研究機関浜松医科大学

研究代表者

加藤 文度  浜松医科大学, 医学部, 助教授 (60204492)

キーワード口腔 / 移植皮膚 / ケモカイン / 樹状細胞
研究概要

CCR4とCCR7はケモカインレセプターであり、Macrophage-derived chemokine(MDC/CCL22)はCCR4に対応するケモカインリガンドでEBI1 ligand chemokine(ELC/CCL19)はCCR7に対応するケモカインリガンドである。本研究はCCL22/CCR4とCCL19/CCR7ケモカインシステムの発現を移植皮弁の炎症病態と所属リンパ節において解析を行った。
CCR4およびMDCに対するRT-PCRを実施したところ、正常皮膚では、CCR4およびMDCのmRNAは検出されなかったが、移植皮膚とリンパ節ではそのmRNAが検出された。一方、CCL19とCCR7のmRNAはリンパ節では検出されたが、移植皮膚では検出されなかった。Anti-CCR4抗体とanti-MDCを用いて免疫染色を行ったところ、CCR4陽性のリンパ球が移植皮膚の真皮に多数観察され、MDC陽性の大型単核球と接触していた。同様の関係がリンパ節のT cell areaでも観察された。移植皮膚ではCCR4陽性細胞はほとんどがCD4陽性のヘルパーTリンパ球であった。また、CD4陽性のヘルパーTリンパ球の約1/3がCCR4を発現していた。一方、リンパ節のT cell areaではDC-Lamp陽性の成熟樹状細胞がCCL19を発現し、CCR7陽性のリンパ球に取り囲まれていたが、移植皮膚ではDC-Lamp陽性の成熟樹状細胞はCCL19を発現せず、周囲のリンパ球もCCR7を発現していなかった。
これらの結果は、成熟樹細胞の機能がリンパ節と移植皮膚では異なることを示唆した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Katou F, Ohtani H, Nakayama T, Nagura H, Yoshie O, Motegi K.: "Differential expression of CCL19 by DC-Lamp+mature dendritic cells in human lymph node versus chronically inflamed skin"J Pathol.. 199(1). 98-106 (2003)

  • [文献書誌] Katou F, Ohtani H, Nakayama T, Ono K, Matsushima K, Saaristo A, Nagura H, Yoshie O, Motegi K.: "Macrophage-derived chemokine(MDC/CCL22) and CCR4 are involved in the formation of T lymphocyte-dendritic cell clusters in human inflamed skin and secondary lymphoid tissue"Am J Pathol.. 158(4):. 1263-1270 (2001)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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