研究概要 |
1.運動量・心拍・体温の変動のコントロール値 7週齢のラットを用い全身麻酔下に発振器皮下埋入手術を行い,10匹の運動量・心拍・体温の変動を2週間観察した。その結果,手術後5日が経過しないと安定しなかった。 2.カテコラミン濃度 尿中のカテコラミン濃度を高速液体クロマトグラフィで検出した。全身麻酔下に発振器皮下埋入手術を行い11匹の運動量・心拍・体温の変動を2週間観察した。その結果,手術後6日が経過すると安定した。 3.薬剤の与薬時期 上記。1,2の結果から,全身麻酔下に発振器皮下埋入手術後,7日から各薬剤を与薬する実験系を確立する事ができた。 4.プロトン-NMRを用いた鎮静・鎮痛薬のリン脂質二重膜結合の測定および解析 70mMのリン脂質二重膜が存在する5mlのメスフラスコに各濃度の鎮静・鎮痛薬を加えた。なお,プロトン-NMRは各種薬剤を作用させる前後で測定し,NMR解析は鎮痛・鎮静薬の水素原子の電子自由度拡大(ブロードニング)の程度から判定している。現在,検討中である。 5.GABA_A受容体複合体^<36>Cl^-取り込み機能 ラット脳シナプトニューロソームを調整し,この画分に含まれるGABA_A受容体複合体^<36>Cl^-取り込み機能の確認をした。そして各薬剤の相互作用を検討したが明確な影響を見極めることが出来ていない。したがって,実験条件を変更しさらなる研究が必要である。
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