研究課題/領域番号 |
13672136
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
兼平 孝 北海道大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90194935)
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研究分担者 |
高橋 大郎 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (80312370)
本郷 博久 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (00281816)
竹原 順次 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (60216934)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 唾液 / ヒスタチン / Cu / Zn SOD / 個人差 / 歯周病 / リスクファクター |
研究概要 |
現在の日本人における、歯の最大喪失要因は歯周病である。しかし、その予防・治療法は、徹底したブラッシングや歯石除去、含嗽剤による洗口などが主体であり、個人の歯周病への罹患性(ペリオリスク)を考慮した上で行っているものではない。一方、ヒスタチン5は、ヒト唾液中に分泌されるペプチドであり、様々な生理活性を有することが知られている。中でも歯周病原因菌の1つであるP.gingivalisが産生するジンジパインへのヒスタチン5の活性阻害効果は、このペプチドが歯周病の罹患・進行阻止に重要な役割を演じていることを示唆している。また、唾液中に分泌されているSOD(Super Oxide Dismutase)は、呼吸によって生じた活性酸素(ヒドロキシラジカル)を分解する酵素であるが、この酵素の濃度の高低が歯周組織破壊の程度と関連があることも指摘されはじめている。 そこで歯周病に対する個人のリスクを、唾液を検体として調べるために、平成13〜15年の3年間で、我々の所属する施設の外来またはフィールドにおいて、287名の健常者または歯周病に罹患した被検者から唾液を採取して、総タンパク質量、歯周病原因菌の1つであるP.gingivalis由来のプロテアーゼやコラゲナーゼへ活性阻害効果を示すヒスタチン5、その濃度の高低が歯周組織破壊の程度と関連が疑われるCu/Zn SOD(Super Oxide Dismutase)の濃度をそれぞれモノクロナール抗体を用いたELISA法にて定量し、歯周病との関連を調べた。 その結果、唾液中のヒスタチン5濃度は個人差が大きく、その平均濃度(μg/mg唾液タンパク質)は、10歳代では5.3であったのに対し、年齢が上がるにつれて減少傾向を示し、70歳代では2.5とほぼ半減していた。また、40歳以上の被験者のヒスタチン5の平均値は、歯周病を有する者4.9、有しない者1.2と大きな差が認められた。また、Cu/Zn SOD濃度(ng/mg唾液タンパク質)は、各年齢層間で統計学的な差は認められなかった。しかし、30歳以上の被験者で歯周病を有する者179、有しない者134と統計学有意差が認められた。 本研究で得られた成果から、チェアサイドで簡便に実施可能な歯周病リスク判定キットを開発する予定である。
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