研究概要 |
平成13年度は、DYS19、DYS389I、DYS389II、DYS390、DYS391、DYS392そしてDYS393の7種類の領域(ローカス)についてシーケンスをおこなった。つまり、PCR増幅後増幅産物を2%アガロースゲルで電気泳動し増幅を確認、DNA量として80〜100ngをサイクルシーケンス反応し、エタノール沈殿で回収した。シーケンスは4μlのホルムアミド溶液に溶かしたものを50%尿素を含む6%PAGに全量注入し、ABIModel373Aで1300V、40mA、約9時間電気泳動し塩基配列を解析した。その結果、リピート構造は3つのタイプに分けることが可能であった。つまり、単純なユニットの繰り返し(DYS391)、2種類のユニットの混合した繰り返し(DYS389I, DYS389II, DYS390,DYS393)、そしてユニットの前あるいは間に特定配列の挿入があるもの(DYS19,DYS392)であった。以上のことから、単純なユニットの繰り返し構造を示すもの以外は、型判定においてPCRダイレクトシーケンス法によるフラグメント解析が必要であると思われた。14年度はこれらの結果を分析し、構造分析をする価値があると判定されたローカスについて教室に保管されている非血縁関係の男性DNAを用いて構造多型を検出するつもりである。
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