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2002 年度 実績報告書

ランタノイドの特性を生かした新規触媒的不斉反応の開発と有用生物活性物質合成

研究課題

研究課題/領域番号 13672207
研究機関千葉大学

研究代表者

西田 篤司  千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (80130029)

キーワード不斉Dlels-Alder反応 / Yb(OTf)_3 / サルコマイシン / トロンボキサンA_2拮抗剤 / NBS / Fischerインドール合成 / ピロロインドール / シロキシジエン
研究概要

1)光学活性ランタノイド錯体を用いる不斉Diels-Alder反応:我々が開発したBINAMIDE・Yb(OTf)_3錯体存在下、ブロモアクリルアミドとシクロペンタジエンのDiels-Alder反応を経て抗腫瘍性抗生物質サルコマイシンの世界初の触媒的不斉合成に成功した。鍵Diels-Alder反応の化学収率、不斉収率はいずれも95%以上であった。又、同様な錯体を用いてフマル酸アミドとシクロペンタジエンのDiels-Alder反応を検討し高収率、かつ高エナンチオ選択的に付加体を得ることに成功した。得られた付加体を用いて小野薬品により開発されたトロンボキサンA_2拮抗剤の触媒的不斉合成にも成功した。本反応にはよりかさ高いBINAMIDEリガンドが効果的であった。
一方、本錯体を用いてDanishefsky型シロキシジエンとフマル酸アミドの不斉Diels-Alder反応を検討したが高い不斉誘導は観測されなかった。しかし、長鎖側鎖を有するBINAMIDEを用いることにより不斉収率の向上が観測されたことから、更なるリガンドの最適化により不斉誘導の向上が期待された。
2)Yb(OTf)_3存在下、NBSを用いるアミノスチレン類の環化反応を検討し高収率にて環化反応を得ることに成功した。本反応においてYb(OTf)_3はNBSの活性化に寄与することが判明した。
3)Fischerインドール合成の変法を用いるピロロインドール合成及びジアステレオ選択的Pictet-Spengler反応におけるランタノイド金属の触媒活性を検討した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Riichiro Tsuji, Atsushi Nishida, Masako Nakagawa: "Simple Synthesis of Racemic Pyrrolo[2, 3-b]indoles : Formal Total Synthesis of (±)-Physostigmine"Heterocycles. Vol.58. 4629-4638 (2002)

  • [文献書誌] Mitsuhiro Arisawa, Yuko Ando, Masamichi Yamanaka, Masako Nakagawa, Atsushi Nishida: "Novel Synthetic Method for 2,3-Dihydro-3-halo-3-methylindole from N-Acetyl-2-isopropenylaniline by Intramolecular Haloamination"Synlett. No.9. 1514-1516 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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