既にアセトニトリルを溶媒としてBF_3・OEt_2とTMSOTfから調製したBF_2OTfを用いて5つ置換基のうち4つがaxialに配置された非常に特異な構造を有するイドース型ピラノース類に対する立体選択的なアリル-C-グリコシル化反応については成功した。このルイス酸を用いたアリル-C-グリコシル化反応においては存在する水酸基保護が不必要な事、脱離能の弱いメトキシ基を用いても非常にスムーズに反応が進行することが分かり、イドース型ピラノース類に対する立体選択的なアリル-C-グリコシル化反応に関しては一般化することができた。そこでさらなる汎用性拡大を目的にマンノース、ガラクトース、グルコースのメチルアセタール体へのアリル-C-グリコシル化反応を検討した結果、いずれも非常にスムーズに反応が進行することが分かった。また、分子内にいくつかの保護されていない水酸基が存在しても本ルイス酸を用いた場合にのみC-アリルグリコシル化が分かった。
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