研究概要 |
ファルネソールに対し、不斉エポキシ化、位置選択的還元反応により(2R,3S,6E)-3,7,11-trimethyldodeca-6,10-diene-1,2-diolへ導き、酸化的開裂、炭素鎖延長により、(2E,4S,7E)-4,8,12-trimethyltrideca-2,7,11-trienoic acidが導かれた。また、ファルネソールより(3E,7E)-4,8,12-trimethyltrideca-3,7,11-trienoic acidを別途合成した。平成13年度の本課題研究により合成法が確立している(1S,8aR)-octahydroindolizin-1-ylmethanamineと(2E,4S,7E)-4,8,12-trimethyltrideca-2,7,11-trienoic acidをアミド結合したのち、ヨウ化メチルを作用させることで(+)-stellettamide Aの最初の天然型エナンチオマーの合成が達成された。また(1S,8aR)-octahydroindolizin-1-ylmethanamineと(3E,7E)-4,8,12-trimethyltrideca-3,7,11-trienoic acidを結合したのち、ヨウ化メチルを用いて窒素四級化すると(1S,4S,8aR)-stellettamide Cが生成し、本化合物の最初の全合成を達成することができた。以上本課題研究では当初予定していた目標(stellettamide A, B,及びCの全合成)が全て達成された。これらの成果は総合論文として取りまとめて公表する予定である。また本課題研究で用いられた不斉補助基は光学活性オキシムエーテルへの炭素-炭素結合形成反応により効率良く合成でき、この一般的な適用についても併せて開発し、これらの結果を国際誌に公表した。
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