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2001 年度 実績報告書

顕著な生理活性を有するフラノセンブラン類の合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 13672238
研究機関星薬科大学

研究代表者

津吹 政可  星薬科大学, 薬学部, 助教授 (90163865)

キーワード環状フルフリルエーテル / Witting転位 / フラノセンブラン / シュードプテラン / ゲルソラン / ビピンナチンJ / カロライドA / ピンナチンA
研究概要

大西洋からカリブ海まで広く分布する軟体サンゴPseudopterogoria sp.からはセンブラン、シュードプテラン及びゲルソラン等の炭素骨格を有する生理活性ジテルペン類が数多く見いだされている。これらジテルペンにはフラン単位を環内に有するビピンナチンJ、カロライドAやピンナチンA等が単離されている。これらの構造上の特徴としてγブテノライド単位と1,2位にあるanti-及びsyn-ホモアリルアルコール単位があげられる。本研究では、環状フルフリルエーテルの分子内[2,3]Wittig転位反応によるanti-及びsyn-ホモアリルアルコール単位の立体選択的合成法を確立した。すなわち、5-ブロモ-3-メチル-2-フランカルボン酸メチルエステルと6-シアノヘキシルジンクブロミドより7工程で調製した(5E)-5,15-ジメチル-3,16-ジオキサビシクロ[11.2.1]ヘキサデカ-1(15),5,13-トリエンをsec-ブチルリチウムで処理すると、anti-ホモアリルアルコールである(2R^*,3R^*)-3-イソプロペニル-12-メチル-13-オキサビシクロ[8.2.1]トリデカ-1(12),10-ジエン-2-オールを90%d.e.で与えた。一方、上記と同様に調製した(5Z)-環状フルフリルエーテルをtert-ブチルリチウムとともに処理すると、syn-ホモアリルアルコールである(2R^*,3S^*)-体が88%d.e.で得られた。さらに、(5E)-環状フルフリルエーテルの不斉Wittig転位を検討したところ、キラル配位子としてビス(オキサゾリン)を用いたときに中程度(48%e.e.)の不斉収率が観察された。
以上のように、オレフィンの幾何異性を制御することにより環状フラノジテルペン類の1,2位のanti-及びsyn-ホモアリルアルコール単位をジアステレオ選択的に構築できることが判明した。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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