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2001 年度 実績報告書

情報発信型モレキュラーインプリントポリマーによるセンサーアレイプレートの開発

研究課題

研究課題/領域番号 13672260
研究機関広島市立大学

研究代表者

竹内 俊文  広島市立大学, 情報科学部, 教授 (70179612)

キーワードモレキュラーインプリンティング / 分子認識 / 鉄ポルフィリン
研究概要

分子認識部位に鉄ポルフィリンを用いたインプリントポリマーを合成し、このポリマーの結合能及び分光学的性質について実験を行った。インプリントポリマーの合成は、テンプレートとしてシンコニジン(CD)、機能性モノマーとして、ビニル化鉄ポルフィリン錯体およびメタクリル酸、架橋剤エチレンジメタクリレート、開始剤、クロロホルムを用い、熱重合させて行った(IPPM)。対照ポリマーとしてメタクリル酸を含まないIPPも合成した。ポリマーをカラムに充填し、クロロホルム/酢酸(99/1)にてCDの吸着能を評価した。
IPPMのCDに対する保持係数はIPPに比べて大きかった。このことは2、種類の機能性モノマーが協同的に働くことによって、インプリント効果が増大することを示している。スキャッチャード解析からK_D=7.33×10^<-6>Mと推定した。
金属ポルフィリン錯体は紫外可視部に特徴的な吸収を有しており、その吸収は軸性配位子の配位によって強度や極大波長が変化する。IPPMに、0〜1.0mMのCD、そのジアスレレオマーのシンコニン(CN)のジクロロメタン溶液を加え、25℃で15時間インキュベートした。この懸濁液の紫外可視吸収を測定すると、鉄ポルフィリンのソーレ帯とQ帯で、CDの濃度が高くなるにつれ、極大吸収の吸光度が上がることがわかった。CDの方が吸光度の変化が大きく、CNに比べよりポリマーに吸着していると考えられる。CDの濃度が低い領域での大きな吸光度の変化は特異的な吸着に基づいており、濃度が高くなると飽和していくことが観測されている。
以上、鉄ポルフィリンを機能性モノマーとしたインプリントポリマーにおいて、高いインプリント効果と紫外可視吸収の変化によるセンサーへの応用の可能性を示すことが出来た。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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