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2001 年度 実績報告書

リポソームによる皮膚角質層脂質成分の修飾と経皮吸収促進に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13672264
研究機関新潟薬科大学

研究代表者

北河 修治  新潟薬科大学, 薬学部, 教授 (00108911)

キーワード皮膚 / 角質層脂質 / セラミド / カチオン性リポソーム / 経皮吸収 / ESR / スピンラベル / 界面活性剤
研究概要

カチオン性リポソームと角質層との相互作用を利用して、角質層脂質ラメラが障害された皮膚に対してセラミドや種々の脂質成分をリポソームによって補給すること、さらには脂質修飾によって薬物の経皮吸収速度を制御する新しい経皮吸収製剤の開発を目途として平成13年度はまず以下の基礎的な研究を行った。二本鎖カチオン性界面活性剤ジメチルジアルキルアンモニウムとセラミド等の脂質からなる安定なカチオン性リポソームの形成を、親水性色素の含有率と漏出速度の測定、脂肪酸スピンラベルを用いたESRスペクトルの観察によって確認した。また、赤血球をモデル系としてカチオン性リポソームの細胞障害作用、細胞膜との融合性について検討した。その結果、りん脂質を含有するカチオン性リポソームでは、不飽和脂肪酸をアシル鎖とするりん脂質を構成成分とするもので、安定なリポソームが形成され、細胞障害作用も少なく、細胞膜との融合作用も有することが確認された。一方、セラミドを含有するリポソームの形成について観察したところ、セラミドとジメチルジアルキルアンモニウムのみではリポソームは形成されないこと、コレステロールやりん脂質の添加がリポソームの形成に必要であることがわかった。また、セラミド、ジメチルジパルミチルアンモニウム、コレステロールのモル比1:1:1の系で非常に安定なリポソームが形成され、細胞への障害性も少ないことが確認された。80%エタノール処理によって角質層脂質ラメラが障害されたモルモット背部摘出皮膚に対するサリチル酸イオンの透過性に対する影響を観察したところ、上記のセラミド、ジメチルジパルミチルアンモニウム、コレステロールよりなるリポソームの添加により透過性の低下が観察され、角質層脂質のバリアー能の回復が推察された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shuji Kitagawa: "Interaction of double-chained cationic surfactants dimethyldialkylammoniums with erythrocyte membranes : Stabilization of the cationic vesicles by phosphatidvlcholines with unsaturated fatty acyl chains"Journal of Pharmacy and Pharmacology. (in press). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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