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2002 年度 実績報告書

インターフェロン制御転写因子IRFの生物学的機能

研究課題

研究課題/領域番号 13672320
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

益見 厚子  国立感染症研究所, 血液・安全性研究部, 主任研究官 (70165728)

キーワードIRF / アセチル化 / クロマチン / 細胞増殖分化 / インターフェロン
研究概要

インターフェロン制御転写因子IRF-2は細胞内で内因性のPCAF, p300と複合体を形成し、in vivoでアセチル化をうけることが確認された。In vitroのヒストンアセチル化のアッセイ系においてIRF-2の添加はp300のヒストンアセチル化を阻害すること、またU937細胞のホルボールエステルによる細胞分化誘導の系においてPCAF, p300の発現レベルが上昇し、それに伴うヒストンのアセチル化の上昇を、IRF-2が抑制的に作用していることを証明した(Masumi A. and Ozato K. J. Biol. Chem. 276,20973-20980,2001)。このことはIRF-2がインターフェロン応答において負の制御因子として働くのでその際に重要な機構と密接に関わるものと考えている。さらにIRF-2のアセチル化の研究をNIH3T3細胞の増殖制御の系を用いておこなうとき、IRF-2はp300を共役転写因子としてH4遺伝子を活性化し、NIH3T3細胞が増殖している状態でIRF-2がアセチル化をうけ、増殖停止状態ではアセチル化がほとんど認められないことが明らかになった(現在投稿中)。このことから、IRF-2がそのアセチル化を通してクロマチン修飾に影響を及ぼし、さらに細胞機能を制御していると考えられることから、アセチル化IRF-2と相互作用する宿主因子を検索するという着想に至った。またIRFファミリーのうちIRF-7についてもアセチル化されることが証明された(Caillaud A. et al. J. Biol. Chem. 2002)。他のIRFのアセチル化についてそのアセチル化を受ける部位、DNA共通結合配列への結合に及ぼす影響について比較検討し、共通点または違いを見出すことにより、インターフェロン応答に関わるIRFの機能をさらに明らかにすることができると考える。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Masumi A., Ozato K.: "Coactivator p300 acetylates the interferon regulatory factor-2 in U937 cells following phorbol ester treatment"J. Biol. Chem.. 276. 20973-20980 (2001)

  • [文献書誌] Masumi A, Tamaoki S, Wang IM, Ozato K, Komuro K: "IRF-8/ICSBP and IRF-1 cooperatively stimulate mouse IL-12 promoter activity in macrophages"FEBS Lett.. 531. 348-353 (2002)

  • [文献書誌] Caillaud A., Prakash A., Smith E., Masumi A., Hovanessian A.G., Levy D.E., Marie I.: "Acetylation of Interferon Regulatory Factor-7 by p300/CREB-binding Protein (CBP)-associated factor (PCAF) Impairs its DNA binding"J. Biol. Chem.. 277. 49417-49421 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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