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2002 年度 実績報告書

酸化的ストレス時におけるシトクロムP450とストレス応答タンパク質の変動

研究課題

研究課題/領域番号 13672347
研究機関昭和大学

研究代表者

吉田 武美  昭和大学, 薬学部, 教授 (20138415)

研究分担者 芦野 隆  昭和大学, 薬学部, 助手 (00338534)
キーワードシトクロムP450 / ヘムオキシゲナーゼ-1 / サイトカイン / 酸化的ストレス / STAT / MAPK / LPS / BCG
研究概要

本研究は、生体が酸化的ストレスを受けた時の肝臓のシトクロムP450(CYP)変動とその変動に影響を与える防御的ストレス応答としてのヘムオキシゲナーゼ(HO-1)誘導を中心に、正常動物と遺伝子ノックアウト(KO)動物とを比較し、その役割を明らかにすることを目的としたものである。本研究課題は順調に進行し、研究実績として以下のようなことを中心に解明が進んだ。本研究により、リポポリサッカライド(LPS)やクルタチオン低下剤など各種の酸化的ストレスにより、ストレス応答たんぱく質で、ヘム分解の律速酵素であるHO-1遺伝子発現が顕著に誘導されることを明らかにした。また各種サイトカインKOマウスを用いた研究により、LPSによるHO-1遺伝子の発現誘導は、TNFαが重要な役割を担っていること、さらにBCGによるCYP遺伝子の調節にはIL-6が重要であることを明らかにした。またLPSによるHO-1遺伝子発現には、転写因子AP-1が必要であるが、その活性化に関与するMAPKを検索した結果、JNKやp38を介して伝達していることが明らかになった。さらにCYPのダウンレギュレーションにおいてもLPSとBCGでは大きく相違し、LPSはIL-6KOでもCYPを減少させるが、BCGでは認められず、この差はシグナル伝達系におけるSTAT系のリン酸化の差異をが一部関与することが示唆された。以上のように、サイトカインKOマウスを用いることにより、in vivoにおける個々のサイトカインの役割解明が可能であることが判明し、遺伝子KO動物を用いる研究の意義が益々大きくなってきている。本研究課題を通して、今後さらに薬物応答性としての酵素誘導や防御系応答を包括的に解析し、さらに情報伝達系を解明することにより、個々のサイトカインの果たしているin vivoでの役割解明に期待がもたれる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小黒 多希子: "Involvement of Tumor Necrosis Factor α, rather than Interleukin-1 α/βor Nitric Oxides in the Heme oxygenase-1 Gene Expression by Lipopolysaccharide in the Mouse Liver"FEBS Letters. 516. 63-66 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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