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2001 年度 実績報告書

実用化を指向した水銀浄化システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 13672354
研究機関摂南大学

研究代表者

芳生 秀光  摂南大学, 薬学部, 教授 (80101294)

研究分担者 清野 正子  摂南大学, 薬学部, 助手 (30239842)
キーワード水銀浄化 / mer operon / ppk gene / merB / merT-merP / ポリリン酸 / pMKB18 / 水銀化合物
研究概要

環境中の無機水銀および有機水銀を同時に浄化できるシステムの開発を試みた。今年度はまず、Pseudomoonas K-62のもつmer operonよりmerAとmerGを欠損させた新たなmer operoron (merR-O/P-merT-merP-merB)を作成した後、merBの下流にポリリン酸キナーゼ遺伝子ppkを組換えたpMKB18 (merR-O/P-merT-merP-merB-ppk)を作製し大腸菌に形質転換した。pMKB18上の各遺伝子はいずれも水銀化合物の誘導下でそれぞれ菌体内で発現していることが確認された。次に、pMKB18をもつ大腸菌の水銀浄化活性を調べたところ、本形質転換菌の水銀取り込み量は対照菌の場合に比べて、無機水銀の場合は約10倍、フェニル水銀の場合は約2倍高いことが判明した。このとき、培地中に残存する水銀量は両水銀化合物とも20時間後にほとんど検出限界以下までに減少した。次に、本浄化菌をアルギン酸ナトリウムを用いて固定化細胞を作製した後、水銀浄化活性を調べたところ全く同様な活性を示した。
以上の結果から、merT-merPにり菌体内に取り込まれた無機水銀は、ppkによりコードされるポリリン酸キナーゼによって合成されたポリリン酸によりキレートされて、菌体内に蓄積されると考えれれる。一方、菌体内に取り込まれたフェニル水銀はまずmerBにコードされる有機水銀分解酵素により加水分解された後、同様にポリリン酸によってキレートされて、菌体内に蓄積されると推定した。本浄化法は水銀が再び環境に拡散して環境を再汚染する懸念が少なく、利用し易い方法と考える。今後、実用化に向けた条件検討を加える予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hidemitsu Pan-Hou., Masako Kiyono他3名: "Evalution of ppk-specified polyphosphate as a meroury remedial tool"Biol.Pharm.Ball.. 24(12). 1423-1426 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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