研究課題/領域番号 |
13672396
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
林 弘美 北里大学, 医学部, 助手 (20238124)
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研究分担者 |
馬嶋 正隆 北里大学, 医学部, 教授 (70181641)
朴 勝春 北里大学, 医学部, 助手 (50286259)
佐伯 威男 北里大学, 医学部, 助手 (20265614)
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キーワード | カプサイシン / CGRP / ニューラルエマージェンシーシステム / PGI2 / PGE2 / IPレセプターノックアウトマウス / 胃粘膜微小循環 / エタノール胃粘膜傷害 |
研究概要 |
研究A.粘膜傷害面積の測定および胃内腔液のCGRPを測定 カプサイシン(Cap)によるエタノール(EtOH)胃粘膜傷害の抑制で(ニューラルエマージェンシーシステムそのもので) 1.Capの用量を変えて(0.016-1.6mM)傷害の抑制とCGRPの遊離の用量反応曲線を作成すると傷害の抑制とCGRPの遊離量と用量依存性あり. 2.Capによる胃粘膜傷害抑制はCGRPの拮抗薬であるCGRP 8-37にて消失する事よりCGRPを介する抑制作用であることがわかった. 3.Capによる胃粘膜抑制はPGの合成酵素阻害薬であるインドメタシンにて消失し,この時CGRPが遊離されなくなる事がわかった. 4.CapとEtOHを胃粘膜に投与するとPG12が産生されるがPGE2は産生されない事がわかった. 5.ワイルドタイプマウスとIPレセプターノックアウトマウスを用いてCapによる胃粘膜抑制の実験を行うとIPレセプターノックアウトマウスではCapによる傷害抑制は消失し,またCGRPの遊離も起こらなかった.(ただしIPレセプターノックアウトマウスにおいてCGRPが胃粘膜に存在しているか現在検討中) 以上よりCapによるEtOH胃粘膜傷害の抑制で(ニューラルエマージェンシーシステムそのもので)はCapにより内因性のPGI2が産生されてそのPGI2の存在によりCGRPが遊離しやすくなり傷害抑制が起こっていた. よって少なくとも内因性PGI2はニューラルエマージェンシーシステムにとって重要なものと考えられる.PGE2は作用しているのか否かは現時点では判明していない. 研究B.胃粘膜基底部微小循環観察法を用いて 今年度はノックアウトマウスを使用する関係でマウスの胃粘膜基底部微小循環観察法を確立する事が出来た.しかしまだ本研究の内容に迫る実験迄には到達していない.
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