研究課題/領域番号 |
13672420
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
泉 由紀子 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60314316)
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研究分担者 |
岡本 新悟 奈良県立医科大学, 第3内科, 助教授 (10086572)
巽 圭太 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00222109)
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キーワード | Kallmann症候群 / 視床下部性性腺機能低下症 / 嗅覚障害 / KAL1遺伝子 / 片腎低形成 / 鏡像運動 / KAL1蛋白 |
研究概要 |
Kallmann症候群は視床下部性性腺機能低下症と嗅覚低下を2大主徴とする先天性疾患である。疾患の原因は、X連鎖性を示す家系の一部においては病因遺伝子の1つであるKAL1遺伝子の変異が指摘されている。われわれは、日本人Kallmann症候群患者19例18家系においてKAL1遺伝子を解析した。14例の男性散発例、1例の女性散発例、2名1家系の一卵性男性双生児例、遺伝歴不詳の男性1例女性1例よりなる。方法は、患者の末梢血よりゲノムDNAを抽出しダイレクトシークエンスを行った。19例のうち4例(一卵性双生児2例を含む)に3種類の変異を発見した。3種類の変異はすべて世界で初めて発見された変異であった。 われわれの解析結果からは日本人男性散発例14例中2例(14%)にKAL1遺伝子変異がみられた。アメリカの報告では8%で、日本はアメリカよりもKallmann症候群におけるKAL1遺伝子変異の存在する確立はやや高かったが、フィッシャーの正確確率検定によれば有意差はみられなかった。多型性は19例中6例(32%)にIle534ValとIle611が同時にみられた。 日本で報告されている変異は、我々の報告例を含め外国での報告例とはすべて異なった。また報告されている変異それぞれはエクソン1からエクソン13と広範囲に存在し、ほとんどが家系間で部位が異なった。これはKAL1遺伝子変異が創始者効果によって、共通の祖先から伝わってきたものではないことを示唆する。
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