研究課題/領域番号 |
13672427
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
久保 信彦 自治医科大学, 医学部, 講師 (40214994)
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研究分担者 |
菅野 洋 横浜市立大学, 医学部, 講師 (40244496)
山田 茂樹 自治医科大学, 医学部, 講師 (80220375)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 動脈硬化 / アポトーシス / マクロファージ / foam cells / Fas / 血管平滑筋(SMC) |
研究概要 |
粥状硬化巣の安定化と泡沫細胞死の関係を明らかにするために、動脈硬化組織における泡沫細胞(foam cells)のアポトーシスと、その関連蛋白を検出した。免疫組織染色法によるアポトーシスは、ssDNA染色により検出した。マクロファージはCD68抗体により、血管平滑筋は抗アクチン抗体により、それぞれ同定した。その他、Fasおよびその関連蛋白を特異抗体を使用して検出した。その結果、ヒトの頚動脈硬化巣において、アポトーシスは概ね抑制されていたが、マクロファージや血管平滑筋が混在するLipid Core周辺のadvanced lesionにおいて、アポトーシスは観察された。アポトーシスを惹起するFasはマクロファージに一致して検出されたが、同時にBcl-x,FLIPなどのアボトーシス抑制蛋白が検出された。さらに、マウスを使用した検討では、マクロファージのFasの発現が欠損したマウスの骨髄を移植したマウスの動脈硬化巣は、コントロールのFas陽性マクロファージを移植したマウスと比較して、アポトーシスは抑制され、Fibrous Capが薄くLipid Coreが大きい動脈硬化巣が観察された。従って、これらの検討から、アポトーシス惹起分子、抑制分子のバランスの破綻が動脈硬化巣の安定化に関与している可能性が示唆された。
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