研究課題/領域番号 |
13672458
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
岡野 初枝 岡山大学, 医学部, 助教授 (40249529)
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研究分担者 |
住吉 和子 岡山大学, 医学部, 助手 (20314693)
川田 智恵子 岡山大学, 医学部, 教授 (60010013)
太田 武夫 岡山大学, 医学部, 教授 (80032902)
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キーワード | 地区組織活動 / 介護保険 / ミニデイサービス / 介護予防 / 高齢者 / 読谷村 / ボランティア / ネットワーク |
研究概要 |
「介護予防」は、要介護状態になることの予防を目的にした活動である。市町村では転倒や骨折予防、閉じこもりに対する訪問活動などが主として行われている。本研究では、地域住民組織によって運営されている沖縄県読谷村の「ゆいまーる共生事業ミニデイサービス」を、住民組織による介護予防活動と捉えた。 現地を尋ねてゆいまーる共生事業の展開過程の聞き取り調査と文献により調べたところ、発端は地域の虚弱高齢者を自分たちで支援する自発的な活動として始まり、ゆいまーる精神、共存するという考えのもとで10年以上の経過を得ていた。その間高齢者がミニデイサービスに集まり易いように公民館をバリアフリーの環境に換えて行くなど配慮がなされていた。読谷村喜名地区のミニデイサービスの利用者28名にアンケート調査をした。平均年齢は82.3歳であった。自主的に運営に参加しているボランティア27名は平均年齢66,4歳で高齢者により支えられていた。利用者のADLは自立しており、高齢者が日常生活を自立しておくるために必要な食事の用意や買い物などのIADLは80%の人が可能であった。特に若い人に話しかけるなど社会的役割の項目で可能な人が95%を越えていた。ミニデイサービスが、地域の顔見知りのボランティアで支えられていることと、公民館を中心に婦人会や民生委員、小学校や子供会等広く交流を持つネットワークがあることが関連していると考えられた。比較として岡山県御津町の愛育委員会等地区組織が町の支援を受けて開催している健康教室ミニデイサービスの参加者63名に同じアンケート調査を行った所、利用者の平均年齢は72.3歳で10歳の開きがあった。御津町では診療所等へ通院している回数が多かった。地域の組織活動によるミニデイサービスは介護予防活動として有力な方法であると考えられる。今後対象者をどのように選ぶかが課題である。
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