研究課題/領域番号 |
13672463
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
辻野 久美子 山口大学, 医学部, 助教授 (60269157)
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研究分担者 |
高嶺 房枝 琉球大学, 医学部, 助教授 (80045062)
飯野 英親 山口大学, 医学部, 助手 (20284276)
村上 京子 山口大学, 医学部, 講師 (10294662)
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キーワード | 重症心身障害児 / 在宅看護 / 感染看護 / 経管栄養 / 最近叢 / 感染症 / 栄養チューブ / 留置期間 |
研究概要 |
今年度は昨年度に引き続き、在宅における重症心身障害児の「食事」および「経管栄養」の実体と在宅介護の状況、問題等に関するアンケート調査の集計とまとめを実施した。さらに、留置していた栄養チューブを提供して貰い、チューブの細菌検査に協力の得られる見通しがついた。 アンケート調査は北海道、東京都、神奈川・山口・鹿児島・沖縄県における重症心身障害児を持つ父母を対象に、経管栄養用または非経管栄養用の調査用紙を医師に配布して貰い、最終の回収部数は46部(経管栄養用29部、非経管栄養用17部)、回収率は43.8%だった。対象の内訳は男性21名、女性22名で、年齢は生後9ヶ月から39歳、平均年齢は11.1歳だった。診断名は脳性麻痺が18名で最も多く、次に染色体異常が6名(ダウン症候群3名、5p-症候群2名、詳細不明1名)、てんかん2名、その他23名だった。経管栄養は27名、経管栄養ではないが食事介助が必要な者は19名だった。経管栄養の実施期間は9ケ月から14年で、平均年数は5.94年、栄養チューブの挿入部位は鼻腔から20名、口腔から1名、胃瘻から4名で、栄養チューブの更新は口・鼻腔は7日が最も多く11名、最短は2日、最長は2〜3ケ月で、胃瘻は3〜4ケ月だった。19名(70.1%)はチューブを再利用せずに更新の都度新しいチューブを使用し、5名(18.5%)は水洗または消毒後に再利用していた。消毒薬はミルトン使用が2名、除菌可能な洗剤1名、煮沸消毒1名だった。チューブの挿入は殆ど母親が実施しており24名、医療者が実施するのは胃瘻の症例のみ3名だった。間欠的経管栄養法(食事の注入毎にチューブを挿入し、注入終了時には抜去する方法)を実施していたのは3名で、22名はチューブを更新するまで、チューブを留置していた。間欠的経管栄養法について知っていた母親は10名で、8名は知らなかった。
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