研究課題/領域番号 |
13672464
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
古謝 安子 琉球大学, 医学部, 講師 (30305198)
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研究分担者 |
船附 美奈子 琉球大学, 医学部, 助手 (60347143)
小笹 美子 琉球大学, 医学部, 講師 (10295313)
宇座 美代子 琉球大学, 医学部, 教授 (00253956)
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キーワード | 小離島 / 高齢者介護 / 親族ネットワーク / 聞き取り調査 / 終末期ケア / 葬法 |
研究概要 |
高齢者介護をめぐる親族ネットワーク機能について離島間の違いを明らかにするため、今年度は、座間味村、伊平屋村、粟国村、渡名喜村での結果を比較分析した。 対象4離島村の人口推移について、1975年頃まではどの村も人口減少が著しくその後減少は鈍化するものの、高齢化率は離島平均19.5%に対し粟国(35.7%)は県内1高く、伊平屋や座間味は22%であった。また各村の高齢者福祉の基盤整備状況について、粟国、伊平屋においては通所・入所施設が整備されているのに対し、渡名喜は通所施設とヘルパー7人の濃厚な生活支援があり、座間味はヘルパー2人による支援のみであった。このように離島間において高齢者福祉基盤整備状況には格差がみられた。対象4離島のうち入所施設やサービスが充実している伊平屋や粟国では、要介護高齢者の8割が住み慣れた島で生活を続け、入所施設がない座間味や渡名喜では要介護高齢者の4割から5割は島外に移動していた。 村内在宅要介護高齢者に対する親族・近隣の支援状況を親族ネットワークの面から分析すると、親族支援が豊富な割合は伊平屋が高く、次いで渡名喜、粟国、座間味の順であった。入所施設だけでなく、ヘルパーなど日常生活を支援する公的サービスが整備されていると親族支援が得やすく、それらが未整備な,島では介護が子供や家族の役割とされ親族支援は得にくいことが明らかになった。 以上の分析結果については学会発表をすると共に各々の離島住民に研究結果報告を行い、高齢者に対する地域支援のあり方について懇談会を実施した。 また、沖縄本島中部の勝連町津竪島において同様な調査を行い、さらに「葬法に関する意識調査」を実施し現在分析中である。
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