交替制勤務を行っている看護職にリラクセーション法である誘導イメージ法を3回以上実施し、深夜勤務を行っている看護職の気分と睡眠に対してどのような効果があるのかを事例検討した。 実施した10名全員の実施毎の気分状態は誘導イメージ法実施後に不安・緊張、抑うつ、怒り・敵意、疲労、混乱が減少し、活気は増加した者が多かった。実施毎の実施直前の睡眠については、寝付き、熟睡感、起床後の気分などは、一定の傾向は認められなかった。実施後の感想では、「気分がとてもすっきりした」、「熟睡できた」、「目覚めがすっきり」、「肩や頭が軽くなった」、「足先が温かくなった」、「疲れがとれた」、「リラックスできた」などがあった。前回から今回までの変化では、「勤務中疲れが出なくなり、やる気が出てきて、積極的に物事に取り組むようになった。」、「準夜勤務の前に実施したので勤務後も眠くなくすっきりしていた。寝付きがよくなった。」、「深夜勤務時、短時間しか眠れなかった時も、その割に眠くならなかった。」があった。 交替制勤務を行う看護職を誘導イメージ法実施群とコントロール群の2群に分け、睡眠や気分について比較検討した。誘導イメージ法実施群は睡眠の質・起床後の気分に関して改善し、不安や怒りなどの気分に関しても改善することが明らかになった。 また、看護職を含む医療職28名を対象に誘導イメージ法を含むリラクセーション法を集団で4回実施した。リラクセーション法実施1〜2回群と実施3〜4回群に分け、睡眠と疲労に関しての変化を比較検討した。睡眠に関しては睡眠困難さが減少し、睡眠の質がよいと評価することが示唆され、疲労に関しては大幅に改善することが明らかになった。
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