研究課題
基盤研究(C)
交替制勤務を行う看護師を対象に、誘導イメージ法を3〜5回実施し、実施毎に気分状態や睡眠等に関して事例検討した。その結果、睡眠について、誘導イメージを実施した群の方が実施していない群に比較して、起床時の気分がよくなる傾向があり、睡眠障害が少なくなる傾向があった。誘導イメージ法実施後は、目覚めがすっきりする、寝付きがよくなった、勤務中眠気がでることがなかった、目覚めがさわやかになったとの感想があった。次に、ピッツバーグ睡眠質問票、自己記入式睡眠評価尺度、精神健康調査票、感情プロフィール検査により、誘導イメージ法実施群とコントロール群を比較した。その結果、誘導イメージ法は交替制勤務を行う看護師の睡眠に関して改善する効果があることがわかった。誘導イメージ法の実施方法について、(1)誘導イメージ法単独、(2)音楽+誘導イメージ法、(3)筋弛緩法+誘導イメージ法を学生を対象に実施し、質問紙による自覚的変化により比較検討した。その結果、誘導イメージ法単独が被験者に負担が少ない方法であることがわかった。福島県内の病院医療職を対象にリラクセーション法を4回実施し、実施前と実施後のピッツバーグ睡眠質問票、感情プロフィール検査、独自に作成した疲労に関する質問紙により比較した。その結果睡眠困難が有意に改善し、気分状態が有意に改善していた。また、独自に作成した疲労に関する質問紙では、「体の疲労」、「精神的疲労」、「頭のぼんやり感」、「目の疲れ」、「肩こり」、「足の重さ」、「体のだるさ」、「ねむさ」、「イライラ感」、「やる気」、「心身のバランス」因子が有意に改善していた。以上の結果から、誘導イメージ法は交替制勤務を行う看護職の睡眠状態を改善する効果があることが明らかになった。
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