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2002 年度 実績報告書

看護にかかわるインシデント事例の実態とその背景要因に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13672474
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

藤原 奈佳子 (久保 奈佳子)  名古屋市立大学, 看護学部, 助教授 (30178032)

研究分担者 小笠原 浩美  名古屋市立大学, 看護学部, 助手 (70326164)
キーワード看護 / インシデント / ヒヤリ・ハット事例 / 大学付属病院 / 看護職 / 看護学生 / 郵送法 / 実態
研究概要

目的:患者の基本的欲求に基づく生活状態の観点からインシデント事例(事故を含む)の実態を把握し、個々の事例がひきおこされた背景を検討する。
対象と方法:全国の大学附属病院154施設に勤務の看護師(研究1)およびA県看護専門学校35校に在校の看護学生(研究2)を対象として郵送調査を実施した。事例の発生は、研究1では看護業務38項目について平成13年9月1日から9月30日までの一ヶ月間、研究2では31項目について臨地実習期間(約6〜7ヶ月)とした。
結果
研究1:有効回答は、5,304名分(78施設)であった。看護業務38項目のインシデント事例は6.1%(うち、事故例は1.0%)であった。頻度が多い項目は、「同室の患者の処置時に必要以上に大きな音をたててしまった(22.9%)」、「回診車の動きが悪く音が気になった(21.5%)」、夜間巡回時に懐中電灯を患者の顔に向けてしまった(15.4%)」、「感染マニュアルに準じた行動の欠如があった(12.2%)」、「適切な体位変換をしなかったことにより褥瘡が発生した(11.0%)」、「手洗いが不十分であった(10.9%)」等であった。インシデント発生の時間帯は日勤が65.5%、深夜が24.2%、準夜が10.2%であり、インシデント体験者の28%が当日の疲労があった。看護業務38項目を合計して、個々の看護師のインシデント体験を得点化し、経験年数との関連をみると、経験年数が長い程インシデントの発生が少なかった(相関係数=-0.168、p<0.001)。
研究2:有効回答は、1,176名分(30校)であった。インシデント事例の頻度は、「全身清拭、部分浴、洗髪時の湯温が不適切であった(42.2%)」、「体位変換時にベッド柵をかけ忘れた(37.4%)」、「無菌操作が不完全であった(39.4%)」、「血圧計の水銀柱がベッド上で倒れた(28.5%)」等であった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 宮治 眞, 藤原奈佳子: "学術文献および日刊新聞にみられる"医療事故""医学のあゆみ. 204・7. 500-501 (2003)

  • [文献書誌] 藤原奈佳子, 宮治 眞: "わが国の過去16年間の医学文献データベース及び日刊新聞報道にみる「看護」にかかわる医療事故"医療の安全に関する研究会 第7回研究大会. (2002年11月30日、口頭発表).

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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