研究課題
震災後、仮設住宅から多くの高齢者が移行した復興住宅のうち、生活援助員(以下LSA)の常駐するシルバーハウジングの高齢者に面接調査を実施した。面接調査にあたって、「財団法人こうべ市民福祉振興協会」に調査協力を得た。LSA45名に、それぞれ5名の調査対象者の選定を依頼した。高齢者の負担、あるいは対象となる高齢者の状況から、対象の選定が困難として、7名のLSA(5施設)から断りがあった。面接調査は、神戸市看護大学在籍中の看護師免許を有する編入生18名が行った。調査内容は、(1)基本属性(2)被災経験(3)復興住宅での生活状況(4)ソーシャルサポートネットワーク(5)IADL(手段的日常生活動作)(6)経済状況(7)健康状態(8)日本版GHQ(28項目)などである。調査にあたっては、LSAより紹介を受けた後、調査協力のお願いを文書で示し、同意書への署名をした高齢者のみを対象とした。また、得られた情報については、統計的に処理すること、報告書の作成、学会などへの発表の許可を得た。面接調査期間は、平成14年3月18日〜4月5日である。現在約50の質問紙を回収した。今後、未回収の質問紙を加えて調査結果を分析し、郵送調査に適切な質問紙に作成し直し、シルバーハウジング以外の復興住宅(見守り推進員訪問者)、一般住宅への調査用紙配布、回収を予定している。