研究課題/領域番号 |
13672492
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研究機関 | 東京都立保健科学大学 |
研究代表者 |
河原 加代子 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 助教授 (30249172)
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研究分担者 |
網本 和 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 助教授 (70326023)
高石 純子 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 助手 (50289972)
杉本 正子 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 教授 (80226464)
結城 美智子 宮城大学, 看護学部, 助教授 (20276661)
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キーワード | 姿勢 / 測定用具 / 脳血管障害 / 起居動作 / 看護介入 / 在宅ケア |
研究概要 |
1)「起居動作」「座位保持」「車いす移乗」に対する看護介入の評価 脳血管疾患による機能障害のリハビリテーションプログラムを実施している入院中の障害者を対象とした。「起きる・座位をとる」「車いす移乗」の2つの動作の姿勢変化を約1ヶ月おきに測定し縦断的な変化を分析した。データ収集期間は、平成14年6月から11月。測定用具は、研究者らが開発した(1)「姿勢変化の測定用具」(2)「機能状態(FIM)」(3)「握力」(4)「身長」(5)「体重」(6)「フェイスシート」(7)「介入のチェックリスト」(8)「生活のアセスメント」を用いた。結果として、男14名女6名(平均年齢62.7)合計20名のデータが得られた。姿勢変化の測定では、1回測定者7名、2回測定者9名、3回測定者2名、4回測定者1名であった。各ケースに共通して観察された縦断的変化は、(1)1動作に必要な時間が短縮された(2)動作に無駄な動きが少なくなった(3)急激な動きが減少し動作になめらかさが増したであった。FIMとの相関は、認知項目を除く運動項目合計得点との相関が有意に認められた。認知障害が重度のケースでは、姿勢の縦断的な変化は一進一退で顕著な変化は観察されなかった。 2)在宅ケア領域におけるパイロット・ケース・スタディの実施 脳血管疾患による機能障害を残し在宅療養に移行した障害者を対象とした。「起きる・座位をとる」「車いす移乗」の2つの動作の姿勢変化を1回目と約3ヶ月後の2回目の測定を実施した。データ収集期間は、平成14年9月から12月。測定用具は、1)に加えて、介護に関する質問項目、活用しているサービス等を含めた在宅環境に関する項目を追加した。結果として、男2名女3名(平均年齢77.2)合計5名のデータが得られた。3ヶ月間の縦断的変化は顕著に認められなかったものの、(1)電動ベットの使用に関する問題、(2)測定結果を観察し利用するのは障害者自身か、あるいは介護者かという問題、(3)測定用具の使いやすさに関する問題など、今後検討すべき重要な課題が提出された。
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