平成14年度は、年度当初に立案した計画に基づき、以下3事項を実行した。 1.学会発表:前年度施行した調査の結果をまとめ、2学会にて発表を行った。 平成15年3月:日本助産学会(第17回学術集会) 「分娩時の会陰部損傷による後遺症の比較に関する検討」 産褥早期において、会陰切開を受けた褥婦と第二度会陰裂傷となった褥婦の産褥早期の後遺症には差があるかどうかを明らかすることを目的に調査を行った結果、2群間に大きな差はないが、少なくとも二度裂傷となった褥婦の後遺症は会陰切開を受けた褥婦より重度でないことが明らかとなった。 平成15年3月:日本衛生学会(第73回学術集会) 「分娩時会陰損傷による褥婦の日常生活上の支障の比較」 上記調査を産後2か月目まで縦断的に行った結果の発表。両群に差は認められなかった。 2.原著論文の作成 2編の論文を作成および作成中である。日本助産学会にて発表した結果をもとに作成した論文を3月下旬に日本助産学会誌に投稿した。日本衛生学会にて発表した結果については、現在論文作成中であり、日本母性衛生学会誌に投稿を予定している。 3.研究計画書の作成「会陰マッサージの効果検討に関する研究」 本研究の2つ目の目的である、妊娠後期に妊婦自身が行う会陰マッサージの効果検討のための研究実施のために研究計画書を作成した。平成15年度には、研究協力を依頼したい施設にこの研究計画書をもとに協力依頼を行い、15年度前半期にデータ収集が終えられるよう、迅速に進めていきたいと考えている。
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