• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

精神障害者のケアマネジメントに関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13672527
研究機関兵庫県立看護大学

研究代表者

近澤 範子  兵庫県立看護大学, 看護学部, 助教授 (40118055)

研究分担者 山本 則子  兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (10326308)
山岡 由実  兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (00326307)
玉木 敦子  兵庫県立看護大学, 看護学部, 講師 (90271478)
丸本 典子  兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (00336843)
キーワード精神障害者 / ケアマネジメント / スタッフ教育 / サポート体制
研究概要

1.研究目的:前年度の結果を踏まえて精神障害者のケアマネジメントにかかわる小規模作業所および地域生活支援センター職員への教育・サポートの現状と課題を明らかにし、体制づくりを検討した.
2.研究方法:【調査対象】当該地域の作業所5カ所および地域生活支援センター1カ所の職員のうち所轄の健康福祉事務所(保健所)主催による「交流会」に参加し、研究協力に同意の得られた16名を対象とした。【調査方法】事前に保健師の協力を得て参加者に研究の趣旨説明と協力依頼を行い、同意を得た上で話し合いの過程をテープに録音し、逐語録をもとに質的記述的分析を行った。
3.結果および考察:
(1)職員は様々な役割機能を担い、(1)<作業所や地域生活支援センターの運営上の問題>の他、(2)作業指導や生活指導等の<役割をとる上での葛藤やとまどい>、(3)就労支援や生活支援、トラブル等への<介入の難しさ>、(4)症状悪化時、または障害や個別性に応じた<対応の難しさ>、(5)<障害や病状の見極めの難しさ>など通所者への関わりに多くの困難を感じつつ、独自の工夫や試行錯誤をしていた。また、通所者の反応に<嬉しさややりがい>を見出していた。全体から、専門知識の不足や職員間・施設間の話し合いがない中で、職員の個人的努力によって様々な役割提供がなされている現状が明らかになった。精神障害者の地域生活支援に携わるケアワーカーの多くが個人的な熱意を拠り所に取り組む中で消耗し、燃えつきに陥る危険性が指摘されていることからも、教育・サポートを提供する仕組みづくりは緊急の課題だと思われる。
(2)「交流会」を通して<他施設の職員との交流>や<作業所内での話し合い>、<通所者への支援の仕方に関する勉強>などの課題の共有と、施設間のネットワークを立ち上げ定期的な交流会・研修会を開催する方向での動機づけがなされた。この展開を通して、保健師による《職員たちの主体的なネットワーク形成の場づくり》の機能が明らかになった。
今後はこのネットワークをもとに、《継続的な教育・サポート提供の仕組みづくり》と看護大学等の医療福祉系教育機関をはじめとする学際的な多機関・多職種からなる《地域資源の活用》への支援を提供することが、精神障害者ケアマネジメント展開の基盤強化に役立つものと考えられる。

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi