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2003 年度 実績報告書

薬物依存症者の回復における入院期間中の看護の意義・限界に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13672541
研究機関大阪市立大学看護短期大学部

研究代表者

寳田 穂  大阪市立大学看護短期大学部, 看護学科, 講師 (00321133)

研究分担者 白柿 綾  大阪市立大学, 看護短期大学部・看護学科, 助手 (00331760)
キーワード薬物依存症 / 看護 / 入院 / 感情 / 精神科看護師 / 回復
研究概要

本研究の目的は、薬物依存症者の回復における入院期間中の看護に意義について、入院体験を有する薬物体存症と看護者双方の語りを通して、明らかにすることである。平成13年度は、近隣地区や海外での依存症回復支援の現状調査を行った。平成14年度には、薬物依存症者(16名)へのインタビュー行い、入院期間中の看護の意味について考察した。そして、平成15年度は、平成14年度に得られたデータの分析をさらに深めるとともに、薬物依存症者の看護を経験したことのある看護者(12人)に、その看護の体験についてインタビューを行った。
以上のような経過から、本年度新たに得た知見を次の2項目に分けて述べる。
1.薬物依存症者にとっての入院体験:入院体験が1回のみの者では、「入院体験は現実感を伴わない傾向」にあり、依存症と向き合うことはなかった。複数回の入院体験を有する者でも、最初の入院は入院体験が1回の者と同様の傾向があった。しかし、自助グループやリハビリテーショシ施設との出会いがきっかけとなり、依存症と向き合うようになり、それ以後の入院体験では、回復に向けての意味が見出せる傾向にあった。
2.看護者にとっての薬物依存症者への看護の体験:薬物依存症者への看護は、「難しい」と表現されることが多かった。その難しさには、依存症者の寂しさや孤立感への共感が、看護者に苦痛をもたらしてていると推測された。また、看護チームへの感情も影響していると推測された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 寶田 穂, 須藤藍子, 松本広子, 山尾幸子: "依存症専門病棟のない病院における薬物依存症患者の入退院状況-受け入れ初期の現状にみる看護への課題-"日本病院地域精神医学. 46(3). 94-103 (2003)

  • [文献書誌] 寶田穂, StefanelliMaguida Costa, HogaLuiza Akiko Komura: "サンパウロ市内の精神科施設における薬物依存症患者への看護 エスノグラフィック・スタディ"大阪市立大学看護短期大学部紀要. 5. 1-9 (2003)

  • [文献書誌] 寶田穂, 武井麻子: "薬物依存症者にとっての入院体験の意味 その1 1回の入院体験を有する者の語り"日本精神保健看護学会 第13回 総会・学術集会 抄録集. 74-75 (2003)

  • [文献書誌] 寶田穂, 武井麻子: "薬物依存者にとっての入院体験の意味(その2) 複数回の入院体験をもつ当事者の語りから"日本看護科学学会学術集会講演集. 23. 249 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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