1 研究体制と方針の検討 この研究については、関係の資料の調査・収集およびそのデータ整理・検討、さらにデータの採集情況の検討、観測機器の検定と同定、さらに計算・グラフ化、データを世界レベルの歴史気象学・歴史気候学のベースに載せることで、史料的な価値を検証することなど、さまざまな研究の段階があり、順調に信仰している。日本国内では、東京都立大学・理学部・地理学科の三上研究室との共同で行うっている。また海外ではオランダ気象庁・気候学研究部門のG. コンネン博士との共同研究が成果を出している。さらにベルギー気象庁研究官であるガストン・デマレー博士、韓国気象庁・気象研究所研究官であるチョン・ヨンシン博士らとの研究の協力関係が構築されつつあるのが、本年度の顕著な成果である。 2 関連する史料の収集 シーボルト・データについては、これの計算・グラフ化、またデータ採取の情況についての検討が進行している。 間データについては、全体のデジタル化を行い処理に進める方向に進んでいる。 天文方データに関しては荒川らの先行研究を対照・検討し、再検証にはいっている。 観測状況、および測器の研究については、周辺的な歴史資料を検証しており成果が出ている。 3 今後の方向性・課題・発表の方針 今後は、日本・オランダに現存する観測機器の検討やデータ化が進行しており、またアメリカ気象学会、日本科学史学会の学会誌への発表文書の作成が進行中である。歴史学的な方法論の検討としては、国際科学史ユニオン・気象学委員会・会長のジェームズ・フレミング氏との検討を進めている。観測機器の検討は、イギリスでの研究などを参照にすることを計画中である。
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