研究概要 |
1)日本運動生理学会において「高地滞在、低地トレーニングによる肺循環系の影響」について発表した。 2)日本体力医学会において「高地トレーニング効果の個体差は低酸素性肺血管収縮が関与する」について発表した。 1)では高地滞在、低地トレーニングによる運動能力の増強には,運動中の肺循環抵抗の軽減が関与することが推察された。さらに肺循環抵抗の軽減は,肺血流量の増加時に生じる血管拡張,血管再疎通,血管新生等が原因と考える。 2)では高地トレーニングによる効果のばらつきは,低酸素性肺血管収縮の違いが一原因である可能性が高い。さらに高地トレーニングによる効果のばらつきは,トレーニング以前から肺血管において低酸素に対する反応に違いがある可能性が高いと考える。高地トレーニングの効果が期待できる個体は低酸素に対する肺血管収縮反応が小さく,右心室肥大が高地トレーニング期間中に生じないものである。このことについて次年度はさらに詳細検討したい
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