• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

毎日同一時間の運動で体温調節反応や運動能は修飾されるか

研究課題

研究課題/領域番号 13680061
研究機関金城大学

研究代表者

平下 政美  金城大学, 社会福祉学部, 教授 (30102007)

キーワードサーカディアンリズム / 体温調節反応 / Vo_2max / V-slope法 / AT / トレーニング / Hc / 高温環境
研究概要

ラットを用いた実験によると毎日、決まった時間での運動や、暑熱の繰り返しによって、生体はそれを記憶し、熱放散反応や運動の遂行に都合のよい機転をとるという。本研究はヒトについて、(1)運動パフォーマンスや体温調節反応が、日内リズムや性周期リズムにいかに修飾されるか、(2)一日一定の時間帯に繰り返し運動すると、その時間帯に運動パフォーマンスや体温調節反応が向上・亢進するか、(3)短期に記憶された暑熱馴化は、一時的な寒冷刺激で、体温調節反応はいかなる影響を受けるか等について検討した。一日決まった時間帯に繰り返し運動させると、その運動前に比べその後では、運動時の直腸温の変化分(ΔT_<re>)や発汗量(m_<sw>)は、有意に減少したものの、時間帯による差は観察されなかった。しかし前腕部m_<sw>や皮膚血流量(Q_<sk>)が増加し始める時間は、繰り返し運動後、午後の時間帯のそれは、午前の時間帯より有意に短縮、あるいは短縮傾向を示し、決まった時間の運動のトレーニングは体温調節反応を亢進させることが示唆された。また、毎日同一時間帯に運動鍛錬された被験者は、午後におけるAT及びVo_2maxの方が午前中に比べ有意に低下した。一日一定の時間帯に運動を繰り返すとその時間帯に合わせて運動パフォーマンスが増加するという当初の予想に反する結果を得た。これは赤血球数(RB)や、Hcなど血液粘性抵抗を反映する成分が、午前に比べ午後の時間帯に増加したことによると考えられ、サーカディアンリズムに脱水の影響が大きく関与しているものと推察した。今後さらに運動鍛錬期間や環境温度との関連を究明する必要と思われる。この研究の成果は、学校スポーツなど毎日一定の時間に練習を繰り返す様な際に、時間帯が異なる時に試合を行う時に、高い運動パフォーマンを得る上で示唆有用な示唆を与えた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 平下政美: "高温環境下における体温上昇時の局所作業時体温調節反応"金城大学紀要. 第3号. 107-115 (2003)

  • [文献書誌] 平下政美: "短期暑熱馴化による運動時発汗量の変化"体力科学. 51巻・6号. 682 (2002)

  • [文献書誌] 平下政美: "熱帯地方住民の運動時における発汗量と飲水量に関する実態調査"北陸体育学会紀要. 第39号. 91-95 (2003)

  • [文献書誌] 平下政美: "短期暑熱馴化時半日冷涼暴露で運動時体温調節は修飾されるか?"体力科学. 51巻4号. 403 (2002)

  • [文献書誌] Hirashita, M: "Environmental temperature and thermoregulatory responses in children during baseball practice in summer"The Fourth ICHPER.SD Asia Congress Proceedings. Vol4. 79-84 (2003)

  • [文献書誌] 平下政美: "冬期における暑熱暴露時の基礎体温変動"Jpn.J.Biometeor. Vol39・Vo3. S19 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi