研究課題/領域番号 |
13680069
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 大阪国際大学 (2002) 大阪国際女子大学 (2001) |
研究代表者 |
平田 まり 大阪国際大学, 人間科学部, 教授 (90173244)
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研究分担者 |
井上 芳光 大阪国際大学, 人間科学部, 教授 (70144566)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 若年女性 / 血圧調節 / 体位変換 / 大腿筋力 |
研究概要 |
若年女性32人を対象に、臥位から60度立位に受動的に体位を変換させ、10分間静止立位を保持させた時の起立耐性能と大腿最大筋力、最大酸素摂取量及び体格との関係を検討した。 胸部血液量の指標である胸部インピーダンスの変化によって、立位時の胸部血液量の減少が著しかった群(減少群)17人・胸部血液量が姿勢変換直後に一旦は減少するが1分以降には回復傾向にあった群(回復群)10人と胸部血液量の変化が軽度だった(軽度群)5人の3群に被験者を分けて解析した。大腿筋力の大きい者の殆どは回復群に分類され、体格と大腿筋力において回復群は他群に比べて大きい傾向にあった。臥位時の血圧には3群間で有意差はなかった。減少群と軽度群では体位変換1分以降の血圧は臥位時より高くなった。しかし、回復群の立位時の血圧は臥位時より低下し、臥位時に対する立位時の%最低血圧、%平均血圧は他群に比べて有意に小さかった。また、大腿筋力は、立位時の%最低血圧、%平均血圧の変化度と負相関があり、最大筋力の大きい者では臥位時より血圧が低下する傾向にあった。 以上の結果から、回復群の立位時の血圧変化は、体位変換後1分以内に起きる胸部血液量の変化に依存することが示唆された。すなわち、筋力が大きいと立位時に起こる抗重力筋の収縮によって姿勢変換直後の心臓への静脈還流が増加するが、このことが心肺系受容体を介する血圧調節に影響して、静止立位時の血圧下降の原因になると考えられた。 一方、最大酸素摂取量は立位時の血圧変化と関連は認められなかった。
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